2017.2.1
- ワンポイントレッスン
炎症をめぐって
三郎「かぜかなあ。今朝からのどが痛くって。」
幸絵「たぶんのどの炎症ね。」
三郎「かぜは、ウイルスが気道の粘膜に感染して、急性の炎症を引き起こしたものだって習ったよね。」
幸絵「そうそう、上気道に感染するのよ。上気道っていうのは…。耳鼻咽喉科って覚えればいいから、鼻腔、咽頭、喉頭。すごいでしょう。」
三郎「そうか、気道って耳鼻咽喉科の順番になっているのか。」
幸絵「気づくのおそーい。」
三郎「ところで炎症ってよく聞くけど、どういうことなのかなあ。」
幸絵「私もわからなかったので、この前の講義で先生に聞いてきちゃった。」
三郎「ヘー。さすが幸絵ちゃん。」
幸絵「えへん。」
三郎「それで何だって。」
幸絵「ちょっと待ってよ。ノートにメモしたのがあるから。」
三郎「なんだよ。覚えてないの。」
幸絵「失礼ね、いいこと。炎症って、病原菌など、体に害を及ぼす作用があったときに起きる、防御反応のことなの。」
三郎「防御反応?じゃあ体にとって有益な反応ってことかい。」
幸絵「そうなの。有害な物質を排除したり、障害を受けた部分を修復したりしているの。だけれども、炎症が周囲の組織にも影響を及ぼし、不快な症状を起こしてしまう。そのために炎症を抑える薬があるってわけ。」
三郎「生体の防御反応といえば、免疫もそうだよね。」
幸絵「免疫は全身的な反応だけど、炎症はどちらかというと局所的な反応をいうの。」
三郎「なるほど。」
幸絵「この前、激辛カレーの店見つけたの。いっしょにいかない?ノート見ながらもっとくわしく教えるわ。」 三郎「おいおい、のどが痛いんだってば。」