- ワンポイントレッスン
ユキエ「青いのでびっくりしちゃった。」
サブロウ「またぁ。血液が青くなる映画の話だったらこの前聞いたばっかりぃ。」
ユキエ「失礼ね、イグラチモドとワルファリンの相互作用の話なんだけどぉ。」
サブロウ「イ、イグラチモド?ワ、ワルファリン?」
ユキエ「死亡例もあったのよ。緊急安全性情報が出されるだろうな、と思って調べてみたのよ。」
サブロウ「き、緊急安全性情報?」
ユキエ「やっぱりそうだった。今年初めての緊急安全性情報が出ていた。すぐプリントアウトするとなぜか青かったというわけ。」
サブロウ「あ、青?」
ユキエ「だって、緊急安全性情報は、黄色地の印刷物だって習ったはずなのに…。センセエそうですよね。」
イグラチモドの相互作用…。さすが登録販売受験生、よくおさえているね。たしかに緊急安全性情報が発出された。
緊急安全性情報は、緊急に安全対策が必要なとき、医薬品や医療機器のメーカーが作成して医薬関係者に直接配布されるものだったよね。黄色用紙に赤枠をつけられた印刷物で、イエローレターとよばれたりする。
これとは別に、安全性速報とよばれるものがあるんだ。
ユキエ「安全性速報…。地震速報みたい。」
安全性速報は、青色用紙に印刷されるので、ブルーレターともよばれることもある。キミが見たのはこっちの方だったんだろうね。イグラチモドは最近開発された新しい薬で、関節リウマチに使われている。
サブロウ「か、関節リウマチ?」
ワルファリンの方は、血液が固まるのを防ぐ抗血栓薬で、動脈硬化や心筋梗塞など処方されている人はすごく多いと思う。
イグラチモドを、ワルファリンを服用している人に使用すると、肺胞出血など相互作用が疑われる症例が去年(2012年)9月に販売されてから9例あったんだって。このため、ワルファリンと併用は「禁忌」とすることになった。それを即、伝えないといけない。そういう判断から、今回ブルーレターが作られたっていうわけ。
ユキエ「さ、サブロウ君、顔真っ青だけど、どうしたの?」