- ワンポイントレッスン
今回は、「医薬品の剤形」についての記事です。
医薬品には、錠剤、散剤、液剤、カプセル剤など様々な剤形がありますね。
登録販売者試験『試験問題作成に関する手引き』では第2章『Ⅱ薬が働く仕組み』に記載されていますが、令和6年4月に一部改訂(第十八改正日本薬局方に準じて修正)がありましたので、変更箇所(青字)を掲載します。
(a)錠剤(内服)…一定の形状に成型された固形製剤。飛散させずに服用できる点や、有効成分の苦味や刺激性を口中で感じることなく服用できる。服用するときは、適切な量の水(又はぬるま湯)とともに飲み込まなければならない。
水なしで服用できる錠剤として、以下のものが挙げられる。
①口腔内崩壊錠…口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。
②チュアブル錠…口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。
(b)口腔用錠剤
口腔内に適用する製剤であり、以下のものが挙げられる。
①トローチ剤、ドロップ剤…薬効を期待する部位が口の中や喉であるものが多い。飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用する。
②舌下錠…有効成分を舌下で溶解させ、有効成分を口腔粘膜から吸収させる。
◆まとめ
・口腔内崩壊錠・チュアブル錠は、「(b) 口腔用錠剤」から、水なしで服用できる錠剤として「(a) 錠剤(内服)」へ移動しました。
・「(b) 口腔用錠剤」のトローチ・ドロップは、「剤」が追加され、トローチ剤・ドロップ剤となりました。
・「(b) 口腔用錠剤」に、舌下錠が追加されました。
★以前から、内服以外の用法における粘膜からの吸収としての説明では舌下錠(抗狭心症薬のニトログリセリン)がありましたし、第3章ではトローチ剤・ドロップ剤と記載されていましたので、戸惑うことも少ないでしょうが、登録販売者試験を受験される方は、注意しましょう!