- ワンポイントレッスン
~登録販売者を目指して勉強中の2人~
三田君・・・
薬でないのに、薬と同じように作用するって?
幸奈さん・・・
プラセボ効果のことね?
三田君・・・
そう。3つのことが関与して起きるってところがわかりにくくないですか?暗示効果、条件付けによる生体反応、それから…
幸奈さん・・・
時間経過による自然発生的な変化。たしかに意味わからないまま覚えているだけかも。
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では、今回はプラセボ効果が、どのように生じるかというところを考えていこう。
①まず暗示効果。
薬なのだから絶対に効くと自分で自分に暗示をかけること。
これは分かると思う。
②次の条件付けによる生体反応については、
こんな例で考えてみよう。
看護師さんが毎回頭痛薬を持ってきてくれる。
その看護師さんはいつも同じ香水を使っている。
だから必ず香水の香りを感じながら薬を飲むことになる。
そして頭痛が和らいでいく、という経験を繰り返した。
するといつのまにか香水の香りを嗅ぐだけで頭痛が治るようになる。
薬が効いているのではなく、薬ではないもの(香水)によって生体が反応して、あたかも薬が効いているように見えているだけだった。
つまり、香水という条件によって、頭痛が治るという生体反応が起きた。
③最後の時間経過による自然発生的な変化は、
たとえば、かぜをひいたのでかぜ薬を使い、何日かで治った。
でも薬で治ったのではなく、実は仕事を休んで充分な睡眠をとったことによって、自然に治ったものだった、というようなことをいっている。
このように、暗示、香水、睡眠など、とてもじゃないけど薬理作用とよぶことができないものによって、まるで薬が効いているかのような反応が起きている。これがプラセボ効果なんだ。
いまキミたちが取り組んでいる受験勉強でもこんなふうに応用できるかもしれない。
暗記がうまくいかないとき、自分はできるんだと暗示をかけ、問題がすらすら解けている自分をイメージする。
疲れてきたら、ルビーちゃん(飼い犬)の頭をなでる。ワンとほえ、その鳴き声がまるで集中、集中といっているように耳に響いてきて、それを合図に勉強を再開する。
こんなふうに勉強を続けて、時間が経過する。自分でも気付かないうちに力がついている…。なんてね。
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三田君・・・
そんなにうまくいくかな。犬も飼ってないし。
幸奈さん・・・
じゃああたしが条件付けになってもいいわよ。講義であたしを見かける。それを合図にやる気がでる!
三田君・・・
幸奈さんを見る、せっかく覚えたこと全部忘れるってなりそうだからやめとく…
《事務局より》
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