- ワンポイントレッスン
こんにちは。3月になると、ほんのりと春の気配を感じるようになりますね。
3月6日は、啓蟄(けいちつ)です。啓蟄とは、『春の暖かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくる』ことで、春の季語となっています。
さあ、今回は「キセイチュウ」についての記事です。
みなさんは、文字から何を思い浮かべましたか?
「帰省中」「規制中」などありますが、登録販売者試験に出てくるいや~な虫、
そうそう「寄生虫」です‼
虫と聞くだけで拒否反応を起こす方もいらっしゃるかもしれませんが、
回虫と蟯虫について是非お読みくださいね。
◎回虫(かいちゅう)
虫卵に汚染された食物を食べたり、卵の付いた指が感染源となる場合が多いです。
口から胃へ入る→卵殻が胃液で溶ける→外に出た小虫が小腸に移動→小腸壁から血管に侵入→肝臓を経由して肺に到達→数日以内に気管支を上がって口から飲み込まれる→再び小腸へ戻り、成虫になる
こうした複雑な体内回りをするので、回虫という名前なのです。
小虫から成虫になるまでの期間は3ヶ月ほどで、オスは15~30cm、メスは20~35cm、
ミミズに似た細長~い体型です。
腹痛や下痢、栄養障害等の消化器症状のほか、呼吸器等にも障害を
引き起こすことがあります。
◎蟯虫(ぎょうちゅう)
人の腸に寄生します。
メスが夜間に肛門から体外に出てきて肛門周囲の皮膚に卵を産み付けます。
産卵の際に分泌する粘着性物質や蟯虫の活動により、かゆみを生じます。
この卵は6時間ほどで感染可能な状態になり、1~2ヶ月で成虫になります。
衣類・シーツ・ベッド・絨毯などに付着し他の人に感染させることがあります。
オスは2~5㎜、メスは8~13㎜、白色でちりめんじゃこ状の体型です。
肛門部のかゆみや、かゆみに伴う不眠、神経症などを引き起こします。
子供の頃に、おしりにペタッと貼るテープで検査をしたことがありますか?それが蟯虫の検査ですよ。
(感染率の激減により現在では学校検診としては廃止されています。)
駆虫薬(くちゅうやく)とは?
寄生虫を殺すか体外に排出させるために用いられる薬の一種で、「虫下し(むしくだし)」とも言われます。
代表的な駆虫成分
- サントニン……回虫の自発運動を抑える⇒排便とともに排出させる
- カイニン酸……回虫に痙攣を起こさせる⇒排便とともに排出させる
- ピペラジンリン酸塩……回虫・蟯虫の運動筋を麻痺させる⇒排便とともに排出させる
- パモ酸ピルビニウム……蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示す
★これから受験される方へ
毎年必ず出題される項目ではありませんが、少しずつ覚えていきましょう‼
ちなみに近年の首都圏エリアでは、令和3年、令和元年、平成30年に出題されていますよ。
三幸医療カレッジでは、みなさんの合格を応援しています。