- ワンポイントレッスン
動物からとられた生薬のなかで、レイヨウカクは謎が多い。
サイガレイヨウの角からとったものだ、というのはわかるのだけれど、ではサイガレイヨウってどんな動物なのだろう。
動物園でもたぶん飼育されていない謎の動物、サイガレイヨウ。このウシ科の動物について、少しくわしく調べてみよう。
サイガという動物がいます。見た目はヤギとかシカに似ているかな。ヤギとシカは全然違うよ、といわれそうだけど、顔はヤギ、脚はシカっていう感じ。
特徴的なのは鼻。ホースの様に長く太い鼻が、ひたいから口元までのび、かおのほとんどを占めているといってもいいほどだ。このため、サイガはオオハナレイヨウともいわれます。
レイヨウという名で呼ばれるのは、サイガだけでありません。
カモシカとかアンテローブなどもレイヨウと呼ばれたりします。レイヨウは、単独の動物をあらわしているのではなく、何種類もの動物たちをまとめてよぶときの呼び名です。レイヨウ一族がある。その中にサイガもいる、カモシカも、アンテローブもいるということ。
だから、サイガレイヨウは、サイガ・レイヨウと切り離して呼んだ方がいいかもしれないね。レイヨウ家というファミリーの中の、サイガ君。
サイガ君は、モンゴルやカザフスタンの乾燥した広い草原に住んでいます。
山や森林などには住みません。
草食系です。(だから、レイヨウカクには、緊張とか、興奮とかを鎮めてくれる、癒し効果があるのかもね。)
エサとなる草をさがして、群れを作り、季節ごとに移動しながら暮らしていまーす。乱獲で一時は絶滅の危険もあったそうです。でも今は復活してるみたい。(ホッ)
中央アジアの草原を走り回るサイガの群れ。
まぼろしにしてしまってはいけない、よね。