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平成29年度版登録販売者試験 過去問題集

首都圏エリア
(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)
令和1年度より関西広域連合として実施
徳島県は、令和1年度より関西広域連合として実施

第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識

問 1 医薬品の本質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか

a医薬品は、多くの場合、人体に取り込まれて作用し、効果を発現させるものである。
b人体に対して使用されない医薬品は、人の健康に影響を与えることはない。
c医薬品は、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合もある。
a b c
1正 正 正
2誤 正 誤
3正 誤 正
4誤 誤 正
5正 正 誤

【正解3】
a○

殺虫剤や検査薬など、人体に使用しなくても人の健康に影響を与える。
c○

問 2 医薬品の本質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a一般用医薬品は、一般の生活者が自ら選択し、使用するものであり、添付文書を見れば、効能効果や副作用等について誤解や認識不足を生じることはない。
b医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることを通じて、購入者が適切に使用することにより、初めてその役割を十分に発揮するものである。
c医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解4】

添付文書を見ただけでは、効能効果や副作用等について誤解や認識不足を生じることもある。
b○
c○

一般用医薬品は、医療用医薬品と比較して、保健衛生上のリスクは相対的に低い。

問 3 医薬品のリスク評価に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との積で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
b少量の投与でも長期投与されれば、慢性的な毒性が発現する場合もある。
cヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準には、国際的に Good Laboratory Practice(GLP)が制定されている。
d動物実験で求められる50%致死量(LD50)は、薬物の有効性の指標として用いられる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

臨床試験の評価基準はGCP。
GLPは非臨床試験。

LD50は薬物の毒性の指標。

問 4 医薬品の副作用に関する次の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の( a )、診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に( b )で発現する医薬品の有害かつ( c )反応」とされている。

1a検査 b最大用いられる量 c予測できる
2a予防 b最大用いられる量 c意図しない
3a検査 b通常用いられる量 c意図しない
4a検査 b通常用いられる量 c予測できる
5a予防 b通常用いられる量 c意図しない

【正解5】
世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の( a予防 )、 診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に( b通常用いられる量 )で発現する医 薬品の有害かつ( c意図しない )反応」とされている。

問 5 医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品の副作用は、薬理作用によるものと、アレルギー(過敏反応)によるものに大別される。
b複数の疾病を有する人の場合、ある疾病のために使用された医薬品の作用が、その疾病に対して薬効をもたらす一方、別の疾病に対しては症状を悪化させたり、治療が妨げられたりすることもある。
c一般用医薬品は、通常、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先される。
d副作用は、容易に異変を自覚できるものをいい、直ちに明確な自覚症状として現れないものは、副作用とはいわない。
a b c d
1正 正 正 正
2正 誤 誤 正
3正 正 正 誤
4誤 正 誤 正
5誤 誤 正 誤

【正解3】
a○
b○
c○

副作用には、自覚症状として現れないものもある。

問 6 アレルギー(過敏反応)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品によるアレルギーは、外用薬では引き起こされることはない。
b医薬品の有効成分だけでなく、基本的に薬理作用がない添加物も、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)となり得る。
c医薬品によるアレルギーを起こしたことがない人は、病気等に対する抵抗力が低下している状態でも、アレルギーを生じることはない。
a b c d
1正 正 正
2誤 正 誤
3正 誤 正
4誤 誤 正
5正 正 誤

【正解2】

医薬品によるアレルギーは、外用薬でも引き起こされることがある。
b○

医薬品によるアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している状態だと、アレルギーを生じることがある。

問 7 医薬品の不適正な使用と有害事象に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるなど、安易に医薬品を使用する場合には、有害事象につながる危険性が高い。
b薬物依存は、一度形成されても、そこから離脱することは容易である。
c一般用医薬品は、乱用を繰り返しても、臓器障害等は生じない。
d医薬品の不適正な使用は、概ね、使用する人の誤解や認識不足に起因するものと医薬品を本来の目的以外の意図で使用するものに大別される。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解3】
a○

薬物依存は、一度形成されると、そこから離脱することは容易ではない。

一般用医薬品は、乱用の繰り返しによって慢性的な臓器障害等は生じるおそれもある。
d○

問 8 医薬品等の相互作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が増強することがあるが、減弱することはない。
b相互作用には、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)、分布又は排泄 せつされる過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。
c相互作用を回避するには、通常、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えなければならない。
d外用薬や注射薬は、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受けることはない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解4】

減弱することもある。
b○
c○

外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。

問 9 小児等への医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a錠剤、カプセル剤等は小児等にそのまま飲み下させることが難しいことが多いため、5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤などの医薬品では、服用時に喉につかえやすいので注意するよう添付文書に記載されている。
b医薬品が喉につかえると、大事に至らなくても咳 せ き込んで吐き出し、苦しむことになり、その体験から乳幼児に医薬品の服用に対する拒否意識を生じさせることがある。
c乳児向けの用法用量が設定されている一般用医薬品であっても、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限(夜間等、医師の診療を受けることが困難な場合)にとどめるのが望ましい。
d小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
a b c d
1正 正 正 正
2誤 誤 正 誤
3正 誤 誤 正
4正 正 正 誤
5誤 正 誤 正

【正解4】
a○
b○
c○

小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。

問 10 高齢者への医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として65歳以上を「高齢者」としている。
b高齢者の生理機能の衰えの度合いは、個人差が大きく、年齢のみから一概にどの程度リスクが増大しているかを判断することは難しい。
c一般に高齢者は、一般用医薬品を使用する際、原則として定められた用量の範囲よりも少ない用量で使用しなければならない。
d高齢者は持病(基礎疾患)を抱えていることが多いが、定められた用法用量で使用する限り、一般用医薬品の使用により基礎疾患が悪化することはない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解1】
a○
b○

一般用医薬品はある程度個人差を織り込んで設定されているため、基本的には定められた用量の範囲内で使用されることが望ましい。

一般用医薬品の使用により基礎疾患が悪化するリスクもある。

問 11 妊婦又は妊娠していると思われる女性への医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
b妊婦が医薬品を使用した場合、血液-胎盤関門により、胎児への医薬品成分の移行を全て防ぐことができる。
c妊娠の有無やその可能性については、購入者側にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分配慮することが必要である。
a b c
1正 正 誤
2誤 正 誤
3正 誤 誤
4誤 誤 正
5正 誤 正

【正解5】
a○

、血液-胎盤関門により、胎児への医薬品成分の移行を防ぐことができるかどうかは未解明のことも多い。
c○

問 12 プラセボ効果に関する次の記述について、(   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に( a )によらない作用を生じることをプラセボ効果(( b )効果)という。プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、時間経過による( c )な変化等が関与して生じると考えられている。

1a薬理作用 b偽薬 c自然発生的
2a薬理作用 b相乗 c人為的
3a薬理作用 b偽薬 c人為的
4a生理作用 b相乗 c自然発生的
5a生理作用 b偽薬 c自然発生的

【正解1】
医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に( a薬理作用)によらない作用を生じることをプラセボ効果(( b偽薬 )効果)という。プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、時間経過による( c自然発生的 )な変化等が関与して生じると考えられている。

問 13 医薬品の品質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a品質が承認された基準に適合しない医薬品、その全部又は一部が変質・変敗した物質から成っている医薬品は販売が禁止されている。
b医薬品に表示されている「使用期限」は、開封・未開封を問わず、製品の品質が保持される期限である。
c一般用医薬品は、購入された後、すぐに使用されるとは限らず、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、外箱等に記載されている使用期限から十分な余裕をもって販売等がなされることも重要である。
d医薬品は、適切な保管・陳列がなされなければ、医薬品の効き目が低下したり、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることがある。
a b c d
1正 正 正 誤
2正 誤 正 正
3正 誤 誤 正
4誤 正 正 誤
5誤 正 誤 正

【正解2】
a○

医薬品に表示されている「使用期限」は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。
c○
d○

問 14 医薬品医療機器等法第4条第5項第4号に規定されている一般用医薬品の定義に関する次の記述について、(   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

医薬品のうち、その( a )において人体に対する作用が( b )ものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(( c )を除く。)をいう。

1a用法及び用量 b著しい c薬局医薬品
2a効能及び効果 b著しい c要指導医薬品
3a効能及び効果 b著しくない c薬局医薬品
4a効能及び効果 b著しくない c要指導医薬品
5a用法及び用量 b著しくない c薬局医薬品

【正解4】
医薬品のうち、その( a効能及び効果 )において人体に対する作用が( b著しくない )ものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(( c要指導医薬品 )を除く。)をいう。

問 15 一般用医薬品承認審査合理化等検討会中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」(平成14年11月)において、一般用医薬品の役割とされている次の事項の正誤について、正しい組合せはどれか。

a健康の維持・増進
b健康状態の自己検査
c生活の質(QOL)の改善・向上
d重度の疾病に伴う症状の改善
a b c d
1正 正 正 正
2正 正 正 誤
3正 正 誤 正
4正 誤 正 正
5誤 正 正 正

【正解2】
a○
b○
c○

重度の疾病に伴う症状の改善は一般用医薬品の役割6つには入らない。

問 16 一般用医薬品の販売等に従事する専門家が購入者から確認しておきたい事項に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)。
b症状等がある場合、それはいつ頃からか、その原因や患部等の特定はなされているか。
cその医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか。
dその医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。
a b c d
1正 正 正 正
2正 正 正 誤
3正 正 誤 正
4正 誤 正 正
5誤 正 正 正

【正解1】
a○
b○
c○
d○

問 17 サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1サリドマイドの光学異性体のうち、R 体には有害作用がないことから、 R 体のサリドマイドを分離して製剤化すると催奇形性を避けることができる。
2サリドマイド製剤は、1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、日本では、同年中に速やかに販売停止及び回収措置が行われた。
3サリドマイドは、副作用として血管新生を促進する作用があった。
4サリドマイド製剤は、当時、貧血用薬として承認された。
5サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。

【正解5】

R 体のサリド マイドを分離しても体内で相互変換するため、催奇形性は避けられない。

日本では、販売停止及び回収措置が行われたのは翌年9月と、対応の遅さが問題視された。

血管新生を妨げる作用。

催眠鎮静成分として承認され、胃腸薬にも配合された。
5○

問 18 スモン及びスモン訴訟に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aスモン訴訟とは、解熱鎮痛剤として販売されたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
bスモン患者に対しては、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担や、重症患者に対する介護事業等が講じられている。
cスモン訴訟等を契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
dスモンはその症状として、激しい腹痛を伴う下痢、下半身の痺れ、歩行困難等が現れるが、麻痺が上半身に拡がることはない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解4】

解熱鎮痛薬ではなく、整腸剤として販売されていた。
b○
c○

麻痺が上半身に拡がる場合もあり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。

問 19 HIV訴訟に関する次の記述について、(   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

(a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b )から製造された( c )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。

1a鉄欠乏性貧血 b血 漿 c血液凝固因子
2a鉄欠乏性貧血 b血小板 cヒト免疫グロブリン
3a血友病 b血 漿 c血液凝固因子
4a血友病 b血小板 cヒト免疫グロブリン
5a血友病 b血 漿 cヒト免疫グロブリン

【正解3】
( a血友病 )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b血漿 )から 製造された( c血液凝固因子 )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する 損害賠償訴訟である。

問 20 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びCJD訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aCJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹 り 患したことに対する損害賠償訴訟である。
bCJDの原因は、ウイルスの一種であるプリオンとされている。
cCJDは、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
dCJD訴訟は、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設にあたっての契機のひとつとなった。
a b c d
1正 誤 正 誤
2正 誤 正 正
3正 正 誤 誤
4誤 正 正 正
5誤 誤 誤 誤

【正解2】
a○

プリオンはウイルスではなく、タンパク質の一種。
c○
d○

第2章 人体の働きと医薬品

問 1 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、大腸で再吸収されて肝臓に戻される。
bヘモグロビンが分解して生じたビリルビンは肝臓で代謝されるが、肝機能障害や胆管閉塞などを起こすとビリルビンが循環血液中に滞留して、黄疸 だん (皮膚や白目が黄色くなる症状等)を生じる。
c大腸の粘膜上皮細胞は、腸内細菌が食物繊維を分解して生じる栄養分を、その活動に利用しており、大腸が正常に働くには、腸内細菌の存在が重要である。
d膵液は、デンプンを分解するリパーゼ、脂質を分解するアミラーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。
a b c d
1正 正 誤 正
2正 誤 誤 正
3正 正 正 誤
4誤 誤 正 正
5誤 正 正 誤

【正解5】

胆汁酸塩の大部分は、大腸ではなく、小腸で再吸収され肝臓に戻される。
b○
c○

デンプンを分解するのがアミラーゼで、脂質を分解するのがリパーゼ。

問 2 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン)が含まれる。
b十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は 絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっている。
c膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモンであるトリプシノーゲンを血液中に分泌する内分泌腺である。
a b c
1正 正 正
2正 正 誤
3正 誤 正
4誤 誤 正
5誤 正 誤

【正解2】
a○
b○

トリプシノーゲンは消化酵素の前駆体タンパク。
血糖値を調節するホルモンはインスリン及びグルカゴン。

問 3 呼吸器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a喉頭の後壁にある扁桃はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
b鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
c肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。
d肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、代わりに二酸化炭素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解4】

扁桃は咽頭の後壁にある。喉頭ではない。
b○
c○

O₂とCO₂が逆。
心臓から送られてくる血液から二酸化炭素CO₂が肺胞気中に拡散、代わりに酸素O₂が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。

問 4 循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左心房、左心室に入り、そこから全身に送り出される。
b血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や血中脂質量で決まり、赤血球の量はほとんど影響を与えない。
c脾臓には、リンパ球が増殖、密集する組織(リンパ組織)があり、血流中の細菌やウイルス等の異物に対する免疫応答に関与する。
dリンパ球は、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができ、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる。
a b c d
1正 正 誤 誤
2正 誤 誤 正
3正 誤 正 誤
4誤 誤 正 正
5誤 正 正 誤

【正解3】
a○

血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や赤血球の量で決まる。
血中脂質量はほとんど影響を与えない。
c○

記載は単球の内容。

問 5 泌尿器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a腎小体では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。
b腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
c副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内にカリウムと水を貯留し、塩分の排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。
d健康な状態であれば、膀胱中の尿には細菌等の微生物は存在しない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解4】

原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収されるのは、腎小体ではなく尿細管。
b○

副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す。
d○

問 6 目に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a結膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集していて、個々の視細胞は神経線維につながり、それが束になって眼球の後方で視神経となる。
bビタミンAが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じることがある。
c眼瞼は、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすく、また、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良(薬の副作用を含む)の症状が現れやすい部位である。
d涙腺は、上眼瞼の裏側にある分泌腺で、リンパ液から涙液を産生する。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解4】

記載は網膜の内容であり、結膜ではない。
b○
c○

涙液はリンパ液ではなく、血漿から産生する。

問 7 耳に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a耳垢は、内耳にある耳垢腺や皮脂腺からの分泌物に、 埃や内耳上皮の老廃物などが混じったものである。
b蝸牛の内部は、リンパ液で満たされているが、前庭の内部は、空洞である。
c耳は、聴覚情報と平衡感覚を感知する器官で、外耳、中耳、内耳からなる。
d小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解5】

耳垢腺は内耳ではなく、外耳道にある。

前庭もリンパ液で満たされている。
c○
d○

問 8 骨格系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a骨は生きた組織であるが、成長が停止した後は骨の新陳代謝は行われない。
b骨組織を構成する無機質であるカルシウムが、骨から溶け出すことはない。
c骨の基本構造は、主部となる骨質、骨質表面を覆う骨膜、骨質内部の骨髄、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。
a b c
1正 正 正
2誤 誤 正
3正 誤 正
4誤 正 誤
5正 正 誤

【正解2】

骨は生きた組織であり、成長が停止した後も一生を通じて破壊と修復が行われている。

カルシウムが、骨から溶け出し、ほぼ同量のカルシウムが骨に沈着する。
c○

問 9 筋組織に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a骨格筋は、横紋筋とも呼ばれ、自分の意識どおりに動かすことができる。
b骨格筋の疲労は、運動を続けることでグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。
c筋組織は、筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は、結合組織のみでできているため、筋組織より伸縮性が高い。
d骨格筋は、自律神経系で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は、体性神経系に支配されている。
a b c d
1正 正 誤 誤
2誤 正 正 誤
3誤 正 誤 正
4正 誤 正 誤
5誤 誤 誤 正

【正解1】
a○
b○

筋組織は、筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は、結合組織のみでできているため、伸縮性はあまりない。

骨格筋が体性神経系で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は、自律神経系に支配されている。

問 10 脳や神経系の働きに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や、小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。
b交感神経系は、概ね、体が食事や休憩等の安息状態となるように働く。
c副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。
d自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解3】
a○

記載は副交感神経系。交感神経系は、体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。

副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの合成が促進される。
d○

問 11 医薬品が働く仕組みに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a局所作用は、医薬品の適用部位が作用部位である場合が多いため、反応は全身作用と比較して速やかに現れる。
b内服薬は、全身作用を示すものが多いが、膨潤性下剤のように、有効成分が消化管内で作用するものもあり、その場合に現れる作用は局所作用である。
c外用薬は、適用部位に対する局所的な効果を目的としたもので、全身作用を目的としたものはない。
d口腔粘膜から吸収された医薬品の成分は、初めに肝臓で代謝を受けてから全身に分布する。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

外用薬でも坐剤や経皮吸収製剤のように全身作用を目的としたものもある。

口腔粘膜から吸収された医薬品の成分は、肝臓で代謝を受けることなく全身に分布する。

問 12 医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合は、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
b一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品成分を取り込む現象である。
c錠剤、カプセル剤等の固形剤の場合、錠剤等が消化管内で崩壊して、有効成分が溶け出さなければならず、小腸で有効成分が溶出するものが大部分である。
d内服薬の中には、服用後の作用を持続させるため、有効成分がゆっくりと溶出するように作られているものもある。
a b c d
1正 誤 正 誤
2正 正 誤 誤
3誤 誤 正 正
4誤 正 正 誤
5正 誤 誤 正

【正解5】
a○

消化管が積極的に取り込むのではなく、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散する現象である。

小腸ではなく、胃で有効成分が溶出するものが大部分である。
d○

問 13 医薬品の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品の有効成分が代謝を受けると、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化する。
b排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることであり、医薬品の有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。
c肝機能が低下した人では、医薬品を代謝する能力が低いため、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより多くなり、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする。
d医薬品の有効成分と血漿タンパク質との複合体は、腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることになり、作用が持続する原因となる。
a b c d
1正 誤 誤 誤
2誤 正 正 正
3誤 誤 誤 正
4誤 正 正 誤
5正 誤 正 正

【正解2】

体外へ排泄されやすいのは脂溶性ではなく、水溶性の物質。
b○
c○
d○

問 14 医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用するが、多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体、酵素、トランスポーターなどのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。
b医薬品が摂取され、その有効成分が循環血液中に移行すれば、その血中濃度に関わらず生体の反応としての薬効が現れる。
c一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりして血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。
d有効成分の血中濃度は、ある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためである。
a b c d
1正 正 誤 誤
2誤 正 正 誤
3正 誤 正 正
4誤 正 誤 正
5正 誤 誤 正

【正解3】
a○

血中濃度が最小有効濃度を下回ると薬効は消失する。
c○
d○

問 15 医薬品の剤形及び適切な使用方法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a有効成分を消化管から吸収させ、全身に分布させることにより薬効をもたらすための剤形としては、錠剤(内服)、カプセル剤、散剤・顆粒剤、経口液剤・シロップ剤等がある。
b有効成分を患部局所に直接適用する剤形としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤、貼付剤、スプレー剤等がある。
c口腔内崩壊錠は、薬効を期待する部位が口の中や喉である場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて徐々に溶かして使用する。
d外用局所に適用する剤形のうち、軟膏剤とクリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴があり、一般的には、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等には軟膏剤を用いることが多い。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

記載は口腔内崩壊錠ではなく、トローチ・ドロップの内容。

患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等にはクリーム剤。

問 16 ショック(アナフィラキシー)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品によるショックは、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人では起きる可能性が低い。
b発症後の進行が非常に速やかな(通常、2時間以内に急変する。)ことが特徴である。
c一般に、顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒み、むくみ(浮腫)、吐きけ、顔面蒼白等の複数の症状が現れる。
a b c
1正 正 誤
2誤 正 誤
3正 誤 正
4誤 誤 正
5誤 正 正

【正解5】

可能性が高い。
b○
c○

問 17 皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態である。
b中毒性表皮壊死融解症は、最初に報告した二人の医師の名前にちなんでスティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれており、その発生頻度は人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。
c皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも発症機序の詳細が明確にされており、発症を予測することが可能となっている。
d皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。
a b c d
1誤 正 誤 誤
2誤 誤 正 正
3正 誤 誤 正
4正 正 誤 誤
5誤 誤 正 誤

【正解3】
a○

記載は皮膚粘膜眼症候群(SJS)の内容。

いずれも発症の予測は困難。
d○

問 18 医薬品の副作用として生じる偽アルドステロン症に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a医薬品の長期服用後に初めて発症することはあるが、医薬品と食品との相互作用により起きることはない。
b小柄な人や高齢者で生じやすい。
c副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することにより生じる。
d手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、喉の渇き等が主な症状となる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解4】

医薬品と食品との相互作用により起きることがある。
b○

副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加していないにも関わらず、生じることから「偽アルドステロン症」という。
d○

問 19 医薬品の副作用として生じる精神神経障害及び無菌性髄膜炎に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a精神神経障害では、中枢神経系が影響を受け、物事に集中できない、不眠、不安、震え、興奮、うつ等の精神神経症状を生じることがある。
b無菌性髄膜炎は、早期に原因医薬品の使用を中止すれば、速やかに回復し、予後は比較的良好であることがほとんどであり、重篤な後遺症が残った例はない。
c無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。
a b c
1誤 誤 誤
2正 誤 正
3誤 正 誤
4正 誤 誤
5正 正 正

【正解2】
a○

無菌性髄膜炎は、予後は比較的良好であることがほとんどであるが、重篤な中枢神経系の後遺症が残った例も報告されている。
c○

問 20 医薬品の副作用として生じる間質性肺炎及び喘息に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがある。
b間質性肺炎は、医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多く、必ずしも発熱は伴わない。
c喘息は、原因となる医薬品の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じる。
d喘息は、合併症の有無にかかわらず、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失しても症状は寛解しない。
a b c d
1正 正 正 誤
2正 正 誤 正
3正 誤 正 誤
4誤 誤 誤 誤
5誤 誤 正 正

【正解1】
a○
b○
c○

喘息は、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解する。

第3章 主な医薬品とその作用

問 1 かぜ(感冒)の発症や症状に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aかぜの症状は、通常は数日から1週間程度で自然寛解する。
b急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。
cかぜの約8割は細菌の感染が原因であるが、それ以外にウイルスの感染などがある。
dインフルエンザ(流行性感冒)は、かぜの別称で、症状は同じである。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

かぜの約8割はウイルスの感染が原因。

インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜとは区別して扱う。

問 2 次のかぜ薬(総合感冒薬)の配合成分とその分類のうち、正しいものの組合せはどれか。

aブロムへキシン塩酸塩 - 解熱鎮痛成分
bエテンザミド  - 去痰成分
cクレマスチンフマル酸塩 - 抗ヒスタミン成分
dトラネキサム酸 - 抗炎症成分
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解5】
a×b×
ブロムへキシン塩酸塩が去痰成分で、エテンザミドが解熱鎮痛成分。
c○
d○

問 3 かぜ(感冒)の症状の緩和に用いられる漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a葛根湯は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされ、重篤な副作用はない。
b麻黄湯は、体力中等度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの食欲不振、吐きけ、胃炎、胃痛、胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状に適すとされる。
c柴胡桂枝湯は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされる。
d小青竜湯は、体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされる。
a b c d
1正 正 誤 正
2正 正 正 誤
3正 誤 正 誤
4誤 誤 誤 正
5誤 誤 誤 誤

【正解4】

葛根湯は重篤な副作用として偽アルドステロン症等が知られている。

記載は小柴胡湯の内容。

記載は香蘇散の内容。
d○

問 4 解熱鎮痛薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aアセトアミノフェンは、主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できない分、他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少なく、空腹時に服用できる製品もある。
bボウイは、フトミミズ科の P h e r e t i m a a s p e r g i l l u m P e r r i e r 又はその近縁動物の内部を除いたものを基原とする生薬で、古くから「熱さまし」として用いられてきた。
cイブプロフェンは、アスピリンに比べて胃腸への悪影響が少ないことから、一般用医薬品として、小児向けの製品もある。
dイソプロピルアンチピリンは、現在、一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分である。
  • 1(a、b)
  • 2(a、d)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解2】
a○

記載はジリュウの内容。

イブプロフェンは15歳未満の小児に対してはいかなる場合も使用してはならない。
d○

問 5 ヒスタミン及び抗ヒスタミン成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a生体内情報伝達物質であるヒスタミンは、脳の下部にある睡眠・覚醒に関与する部位で神経細胞の刺激を介して、覚醒の維持や調節を行う働きを担っている。
b小児及び若年者では、抗ヒスタミン成分により眠気とは反対の神経過敏や中枢興奮などが現れることがある。
c抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬は、一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものであり、妊娠中にしばしば生じる睡眠障害も適用対象である。
d抗ヒスタミン成分を含有する睡眠改善薬の服用後は、目が覚めたあとも、注意力の低下や寝ぼけ様症状、めまい、倦怠感等を起こすことがある。
a b c d
1誤 正 誤 正
2正 誤 誤 誤
3正 正 誤 正
4誤 誤 正 正
5正 正 正 誤

【正解3】
a○
b○

「抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬は、一時的な睡眠障害の緩和に用いられるもの」まではその通り。しかし妊娠中の睡眠障害は睡眠改善薬の適用対象ではない。
d○

問 6 眠気を促す薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a生薬成分のみからなる製品であっても、長期連用を避けるべきである。
bブロモバレリル尿素は胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。
c酸棗仁湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの不眠症、神経症に適すとされるが、胃腸が弱い人、下痢又は下痢傾向のある人では、消化器系の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
d柴胡加竜骨牡蛎湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。
a b c d
1正 正 誤 正
2誤 誤 誤 正
3誤 正 誤 誤
4正 誤 正 誤
5正 正 正 誤

【正解5】
a○
b○
c○

記載は桂枝加竜骨牡蛎湯の内容。
柴胡加竜骨牡蛎湯は、体力中等度以上が適す。

問 7 鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aスコポラミン臭化水素酸塩は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗ヒスタミン成分である。
bジメンヒドリナートは、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、15歳未満の小児では使用を避ける必要がある。
cアミノ安息香酸エチルは、胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗物酔いに伴う吐きけを抑えることを目的として配合されている場合がある。
dカフェインは、脳に軽い興奮を起こさせて、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として配合されている場合がある。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解5】

スコポラミン臭化水素酸塩は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗コリン成分。

記載は、抗ヒスタミン成分でも、プロメタジンテオクル酸塩の内容。
ジメンヒドリナートは、同じ抗ヒスタミン成分ではある。
c○
d○

問 8 咳や痰、鎮咳去痰薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a気道粘膜から分泌される粘液に、気道に入り込んだ異物や粘膜上皮細胞の残骸などが混じって痰となる。
b咳はむやみに抑え込むべきではないが、長く続く咳は体力の消耗や睡眠不足をまねくなどの悪影響もある。
c鎮咳去痰薬は、咳を鎮める、痰の切れを良くする、また、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称である。
d咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が中枢神経系に伝わり、小脳にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応である。
a b c d
1正 正 正 誤
2誤 誤 正 誤
3正 誤 誤 正
4正 正 正 正
5誤 正 誤 正

【正解1】
a○
b○
c○

咳嗽中枢は小脳ではなく、延髄にある。

問 9 次の咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤のうち、構成生薬としてカンゾウを含まないものはどれか。

1半夏厚朴湯
2柴朴湯
3麦門冬湯
4麻杏甘石湯
5神秘湯

【正解1】
甘草を含まないのは半夏厚朴湯。

問 10 口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aうがい薬は、水で用時希釈又は溶解して使用するものが多く、調製した濃度が濃すぎても薄すぎても効果が十分得られない。
b口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、刺激感等が現れやすいほか、循環血流中への移行による全身的な影響も生じやすくなる。
cトローチ剤やドロップ剤は、有効成分が早く体内に行き渡るよう、噛み砕いて使用する。
d噴射式の液剤は、口腔の奥まで届くよう、息を吸いながら噴射して使用する。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

トローチ剤やドロップ剤は、噛み砕いて飲み込んでしまうと効果が期待できない。

噴射式の液剤は、軽く息を吐いたり、声を出しながら噴射する。

問 11 胃の薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a胆汁末は、肝臓の働きを高める作用もあるとされるが、肝臓病の診断を受けた人ではかえって症状を悪化させるおそれがある。
b制酸成分は、かぜ薬等でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、高マグネシウム血症等を生じるおそれがある。
cオウバクが配合された散剤は、苦味が強いので、オブラートに包んで服用するとよい。
dスクラルファートは、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素を補う等により、胃や腸の内容物の消化を助けることを目的として用いられる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

オウバク等の生薬が配合された健胃薬は、オブラートに包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用すると効果が期待できない。

酵素を補う等により、胃や腸の内容物の消化を助けることを目的として用いられるのは、消化成分のジアスターゼ等。
スクラルファートは、胃粘膜保護・修復成分。

問 12 腸の薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aケツメイシは、マメ科のエビスグサ又はカッシア・トーラの種子を基原とする生薬で、整腸、腹部膨満感等に用いられる。
b次硝酸ビスマスは、牛乳に含まれるタンパク質成分であるため、牛乳にアレルギーのある人では使用を避ける必要がある。
cビフィズス菌、乳酸菌等の生菌成分は、腸内細菌のバランスを整えることを目的として用いられる。
dマルツエキスは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられる。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解2】
a○

記載はタンニン酸アルブミンの内容。
次硝酸ビスマスは、同じ収斂成分ではある。
c○

マルツエキスは瀉下成分。
細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられるのは、ベルベリン塩化物や木クレオソート。

問 13 腸の薬の配合成分とその作用に関する組合せの正誤について、正しい組合せはどれか。

aタンニン酸ベルベリン - 瀉下
bヒマシ油 - 止瀉
cロペラミド塩酸塩 - 止瀉
dジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS) - 瀉下
a b c d
1誤 誤 誤 正
2正 誤 誤 正
3誤 正 誤 誤
4誤 誤 正 正
5正 正 正 誤

【正解4】

タンニン酸ベルベリンは止瀉。

ヒマシ油は瀉下。
c○
d○

問 14 瀉下薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aセンナは、流産・早産を誘発するおそれがある。
bダイオウは、吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を生じさせるおそれがある。
c硫酸マグネシウムは、腎臓病の診断を受けた人では、高マグネシウム血症を生じさせるおそれがある。
dピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。
a b c d
1正 正 正 誤
2正 誤 誤 誤
3誤 正 誤 誤
4誤 誤 正 正
5正 正 正 正

【正解5】
a○
b○
c○
d○

問 15 胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aオキセサゼインは、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される。
bパパべリン塩酸塩は、消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示すとされる。
c抗コリン成分が配合された医薬品を使用した後は、重大な事故につながるおそれがあるため、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。
dロートエキスは、吸収された成分が母乳中に移行することはない。
a b c d
1誤 誤 正 正
2正 誤 誤 誤
3誤 正 正 誤
4正 正 正 誤
5誤 正 誤 正

【正解4】
a○
b○
c○

ロートエキスは、吸収された成分の一部が母乳中に移行する。

問 16 浣腸薬に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a繰り返し使用すると直腸の感受性が高まり効果が強くなる。
b便秘については、生活習慣の改善が図られることが重要であり、浣腸薬の使用は一時的なものにとどめるべきである。
c半量等を使用した注入剤は、残量を冷所で保存すれば、感染のおそれもなく再利用することができる。
d注入剤は、薬液を注入した後すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されて効果が十分得られないことから、便意が強まるまでしばらく我慢する。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解4】

繰り返し使用すると腸管の感受性が低下して効果が弱くなる。
b○

残液は感染のおそれがあるため、再利用せず廃棄する。
d○

問 17 強心薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aセンソは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、有効域が比較的狭く、一般用医薬品では1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。
bゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。
cロクジョウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる作用があるとされる。
dリュウノウは、ウグイスガイ科のアコヤガイ、シンジュガイ又はクロチョウガイ等の外套膜組成中に病的に形成された顆粒状物質を基原とする生薬で、鎮静作用等を期待して用いられる。
a b c d
1正 正 正 正
2正 誤 正 誤
3正 正 誤 誤
4誤 誤 正 正
5誤 正 誤 誤

【正解3】
a○
b○

記載はジャコウの内容。

記載はシンジュの内容。

問 18 コレステロール及びリポタンパク質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a高密度リポタンパク質(HDL)は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質である。
bコレステロールは水に溶けやすい物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在する。
cコレステロールは細胞の構成成分で、胆汁酸や副腎皮質ホルモン等の生理活性物質の産生に重要な物質である。
d血漿中のリポタンパク質のバランスの乱れは、生活習慣病を生じる以前の段階では自覚症状を伴うことが多い。
a b c d
1正 正 正 正
2正 正 誤 正
3誤 誤 誤 正
4誤 誤 正 誤
5正 誤 正 誤

【正解4】

記載はLDLの内容。
HDLは末梢組織からコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶ。

コレステロールは水に溶けにくい。
c○

自覚症状がない。

問 19 高コレステロール改善薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aリノール酸は、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成するとされ、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。
bビタミンEは、コレステロールから過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。
cリボフラビンの摂取によって尿が黄色くなった場合は、使用を中止する必要がある。
dパンテチンは、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きを期待して用いられる。
a b c d
1正 正 誤 誤
2正 誤 正 誤
3誤 正 正 誤
4誤 誤 正 正
5正 誤 誤 正

【正解1】
a○
b○

リボフラビン(ビタミンB2)の摂取によって尿が黄色くなることがあるが、使用の中止を要する副作用等の異常ではない。

パンテチンは、HDLの産生を高める目的で配合される。
腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きを期待して用いられるのはソイステロール。

問 20 循環器用薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aコウカは、末梢の血行を促して鬱血を除く作用があるとされる。
bヘプロニカートは、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分で、摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働き、別名コエンザイムQ10とも呼ばれる。
cルチンは、ビタミン様物質の一種で、高血圧等における毛細血管の補強、強化の効果を期待して用いられる。
d七物降下湯は、体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重)に適すとされる。
a b c d
1正 正 正 誤
2正 誤 正 正
3正 誤 誤 誤
4誤 誤 正 正
5誤 正 誤 正

【正解2】
a○

記載はユビデカレノンの内容。
c○
d○

問 21 外用痔疾用薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aイソプロピルメチルフェノールは、血管収縮作用による止血効果を期待して用いられる。
bテトラヒドロゾリン塩酸塩は、粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる粘膜の保護・止血を目的として配合され、ロートエキスと組み合わせて用いられることがある。
cジブカイン塩酸塩が配合された坐剤及び注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。
dプレドニゾロン酢酸エステルが配合された坐剤及び注入軟膏では、その含有量によらず長期連用を避ける必要がある。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解5】

イソプロピルメチルフェノールは、痔疾患に伴う局所の感染防止のため配合される殺菌消毒成分。
血管収縮作用による止血効果を期待して用いられるのはアドレナリン作動成分のテトラヒドロゾリン塩酸塩など。

記載はタンニン酸の内容。
c○
d○

問 22 次の記述にあてはまる内用痔疾用薬として用いられる漢方処方製剤はどれか。

体力中等度以上で大便が硬く、便秘傾向のあるものの痔核(いぼ痔)、切れ痔、便秘、軽度の脱肛に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、悪心・嘔吐、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。

1 牛車腎気丸
2 八味地黄丸
3 乙字湯
4 竜胆瀉肝湯
5 猪苓湯

【正解3】

問 23 婦人薬の適用対象となる体質・症状及び婦人薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a更年期においては、月経周期が不規則になるほか、不定愁訴として血の道症の症状に加え、冷え症、腰痛等の症状が起こることがあり、こうした症候群を更年期障害という。
b月経の周期には、視床下部や下垂体で産生されるホルモンと、子宮で産生される女性ホルモンが関与している。
cボタンピは、鎮痛・鎮痙作用を期待して用いられる。
d月経の約10日前から3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状や感情の不安定、興奮、抑鬱などの精神症状を主体とするものを、月経前症候群という。
a b c d
1誤 正 正 誤
2正 誤 正 正
3正 誤 誤 誤
4誤 誤 正 正
5正 正 誤 正

【正解2】
a○

月経の周期には、視床下部や下垂体で産生されるホルモンと、子宮ではなく、卵巣で産生される女性 ホルモンが関与している。
c○
d○

問 24 アレルギー及びアレルギー用薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a皮膚症状が治まると喘息が現れるというように、種々のアレルギー症状が連鎖的に現れる場合は、一般用医薬品によって一時的な対処を図るよりも、医療機関で総合的な診療を受けた方がよい。
b一般用医薬品には、アトピー性皮膚炎による慢性湿疹等の治療に用いることを目的とするものがある。
c一般の生活者では、使用目的となる症状(蕁麻疹等)と副作用の症状(皮膚の発疹・発赤等の薬疹 )が見分けにくいことがあり、医薬品の販売等に従事する専門家において適宜注意を促していくことが重要である。
a b c
1誤 正 誤
2正 正 正
3正 誤 正
4誤 誤 誤
5正 正 誤

【正解3】
a○

一般用医薬品には、アトピー性皮膚炎による慢性湿疹等の治療に用いることを目的とするものはない。
c○

問 25 鼻炎用内服薬に関する次の記述について、 (  )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

鼻炎用内服薬では、 ( a )系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、 ( b )等の( c )成分が配合されている場合がある。

1a交感神経 bフェニレフリン塩酸塩 cアドレナリン作動
2a交感神経 bクロルフェニラミンマレイン酸塩 c抗コリン
3a副交感神経 bフェニレフリン塩酸塩 cアドレナリン作動
4a副交感神経 bクロルフェニラミンマレイン酸塩 c抗コリン
5a副交感神経 bフェニレフリン塩酸塩 c抗コリン

【正解1】
鼻炎用内服薬では、 ( a交感神経 )系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、 ( bフェニレフリン塩酸塩 )等の( cアドレナリン作動 )成分が配合されている場合がある。

問 26 眼科用薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものがある。
b人工涙液は、目の疲れや痒み、結膜充血等の症状を抑える成分が配合されているものである。
c点眼薬の使用によって、全身性の副作用が現れることはない。
dコンタクトレンズをしたままでの点眼は、添付文書に使用可能と記載されていない限り行うべきでない。
a b c d
1誤 正 誤 誤
2誤 誤 誤 正
3正 誤 正 誤
4正 正 誤 正
5誤 正 正 正

【正解2】

一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはない。

人工涙液は、痒み、結膜充血等の症状を抑える成分は配合されていない。

点眼薬でも、全身性の副作用として、皮膚に発疹、発赤、痒み等が起こることがある。
d○

問 27 眼科用薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aテトラヒドロゾリン塩酸塩が配合された点眼薬を連用又は頻回に使用すると、異常なまぶしさを感じたり、かえって充血を招くことがある。
bイプシロン-アミノカプロン酸は、抗菌作用を有し、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として用いられる。
cコンドロイチン硫酸ナトリウムは、角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられることがある。
dネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを助ける作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを抑えることで、目の調節機能の改善を目的として用いられる。
a b c d
1正 正 正 誤
2正 正 誤 正
3正 誤 正 誤
4誤 誤 正 正
5誤 正 誤 正

【正解3】
a○

記載はサルファ剤(スルファメトキサゾール等)の内容。
イプシロン-アミノカプロン酸は、抗炎症成分。
c○

毛様体におけるアセチルコリンの働きを助ける作用を示し、コリンエステラーゼの働きを抑える。

問 28 殺菌消毒薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

aヨードチンキは、ヨウ素及びヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたもので、皮膚刺激性が弱く、粘膜や目の周りの消毒に用いることができる。
bベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分であり、石鹸との混合によって殺菌消毒効果が低下する。
cクロルヘキシジングルコン酸塩は、一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示す。
a b c
1正 正 正

【正解5】

ヨードチンキは、刺激性が強く、粘膜や目の周りに使用しない。
b○
c○

第4章 薬事に関する法規と制度

問 1 次の記述は、医薬品医療機器等法第1条の条文である。(   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( a )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の( b )の促進のために必要な措置を講ずることにより、( c )を図ることを目的とする。

1a指定薬物 b研究開発 c保健衛生の向上
2a向精神薬 b製造販売 c適正使用の促進
3a指定薬物 b製造販売 c適正使用の促進
4a指定薬物 b研究開発 c適正使用の促進
5a向精神薬 b研究開発 c保健衛生の向上

【正解1】
この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( a指定薬物 )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の( b研究開発 )の促進のために必要な措置を講ずることにより、( c保健衛生の向上 )を図ることを目的とする。

問 2 次の記述は、医薬品医療機器等法第2条第1項の条文の一部である。(   )の中に 入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
一 ( a )に収められている物
二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、( b )、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(( c )及び再生医療等製品を除く。)
三 (省略)

1a日本薬局方 b家庭用品 c医薬部外品、化粧品
2a日本薬局方 b医療用品 c医薬部外品、化粧品
3a日本薬局方 b医療用品 c医薬部外品
4a医薬品の範囲に関する基準 b医療用品 c医薬部外品、化粧品
5a医薬品の範囲に関する基準 b家庭用品 c医薬部外品

【正解3】
この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
一 ( a日本薬局方 )に収められている物
二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、( b医療用品 )、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(( c医薬部外品 )及び再生医療等製品を除く。)
三 (省略)

問 3 要指導医薬品及び一般用医薬品に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a要指導医薬品は、患者の容態に合わせて処方量を決めて交付するもののため、薬剤師の対面による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が必要である。
b要指導医薬品には、劇薬に指定されているものはない。
c要指導医薬品及び一般用医薬品では、注射等の侵襲性の高い使用方法は用いられていない。
d要指導医薬品は、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解5】

患者の容態に合わせて処方量を決めて交付するものは医療用医薬品。

要指導医薬品は、一部に限られてはいるが、劇薬に指定されているものもある。
c○
d○

問 4 医薬品医療機器等法に基づく毒薬及び劇薬に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a業務上毒薬を取り扱う者は、毒薬を貯蔵、陳列する場所については、かぎを施さなければならない。
b毒薬及び劇薬は、単に毒性、劇性が強いものだけでなく、薬効が期待される摂取量(薬用量)と中毒のおそれがある摂取量(中毒量)が接近しており安全域が狭いため、その取扱いに注意を要するもの等が指定されている。
c毒薬又は劇薬を、18歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。
d毒薬については、それを収める直接の容器又は直接の被包に、白地に黒枠、黒字をもって、当該医薬品の品名及び「毒」の文字が記載されていなければならない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

毒薬又は劇薬は、18歳未満ではなく、14歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。

白地に黒枠、黒字ではなく、黒地に白枠、白字。

問 5 医薬品医療機器等法第50条に基づき、医薬品の直接の容器又は直接の被包に記載されていなければならない次の事項のうち、誤っているものはどれか。ただし、厚生労働省令で定める表示の特例に関する規定は考慮しなくてよい。

1製造販売業者の氏名又は名称及び住所
2製造番号又は製造記号
3一般用医薬品にあっては、リスク区分を示す識別表示
4配置販売品目にあっては、「配置専用」の文字
5重量、容量又は個数等の内容量

【正解4】

問 6 医薬部外品及び化粧品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a化粧品の効能効果の一つに、「毛髪につやを与える。」がある。
b医薬部外品には、衛生害虫類(ねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物)の防除を目的とするものがある。
c医薬部外品を一般の生活者に販売等する場合、医薬部外品販売業の許可が必要である。
a b c
1正 正 正
2正 正 誤
3正 誤 誤
4誤 正 正
5誤 誤 正

【正解2】
a○
b○

許可は必要ない。

問 7 保健機能食品等の食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a機能性表示食品は、販売前に安全性及び機能性に関する審査を受け、消費者庁長官の個別の許可を取得することが必要である。
b栄養機能食品は、栄養成分の機能表示に関して、消費者庁長官の許可は要さない。
c特別用途食品は、乳児、幼児、妊産婦又は病者の発育又は健康の保持若しくは回復の用に供することが適当な旨を医学的・栄養学的表現で記載し、かつ、用途を限定したもので、健康増進法の規定に基づき、「特別の用途に適する旨の表示」の許可を受けたものである。
d特定保健用食品は、身体の生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含む食品で、健康増進法の規定に基づき、特定の保健の用途に資する旨の表示の許可等を受けたものである。
a b c d
1正 正 誤 誤
2正 誤 正 誤
3誤 正 正 正
4正 誤 正 正
5誤 誤 誤 正

【正解3】

機能性表示食品は、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではない。
b○
c○
d○

問 8 薬局及び医薬品の販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品医療機器等法第25条において、医薬品の販売業の許可は、店舗販売業の許可、配置販売業の許可又は卸売販売業の許可の3種類に分けられている。
b薬局の開設及び医薬品の販売業の許可は、5年ごとに、その更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
c配置販売業者は、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売することができる。
d薬局における一般の生活者に対する医薬品の販売行為は、薬局の業務に付随して行われる行為であるので、医薬品の販売業の許可は必要としない。
a b c d
1正 正 正 正
2正 誤 誤 誤
3誤 正 誤 誤
4正 誤 誤 正
5誤 誤 正 誤

【正解4】
a○

許可は、6年ごと。

配置販売業者では、医薬品の包装を開封して分割販売することは禁止されている。
d○

問 9 薬局に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a病院又は診療所の調剤所は、医薬品医療機器等法に基づく薬局ではないが、「薬局」の名称を付すことができる。
b薬局は、厚生労働大臣の許可を受けなければ開設してはならない。
c調剤を実施する薬局は、医療法において医療提供施設と位置付けられている。
d薬局開設者が薬剤師でない場合、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならない。
a b c d
1正 正 正 正
2誤 正 正 正
3正 誤 正 正
4正 正 誤 正
5正 正 正 誤

【正解3】
a○

薬局の許可は、厚生労働大臣ではなく、その所在地の都道府県知事(その所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合は市長又は区長)。
c○
d○

問 10 店舗販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。なお、本設問において、「都道府県知事」とは、「都道府県知事(その店舗の所在地が保健所設置市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長)」とする。

a登録販売者は、過去5年間のうち、登録販売者として業務に従事した期間が通算して2年あれば、第一類医薬品を販売する店舗の店舗管理者になることができる。
b店舗販売業者は、その店舗に薬剤師が従事していれば、要指導医薬品及び一般用医薬品以外の医薬品を販売することができる。
c店舗販売業の許可は、本店が許可を受けていれば、医薬品を販売する支店は新たに許可を受ける必要はない。
d店舗管理者は、その店舗の所在地の都道府県知事の許可を受けたときを除き、その店舗以外の場所で業として店舗の管理その他薬事に関する実務に従事する者であってはならない。
a b c d
1正 正 正 正
2正 誤 正 誤
3正 誤 誤 正
4誤 正 誤 誤
5誤 誤 誤 正

【正解5】

第一類医薬品を販売する店舗の店舗管理者は薬剤師である必要がある。

要指導医薬品及び一般用医薬品「以外」ではなく、要指導医薬品及び一般用医薬品を販売することができる。

店舗販売業の許可は、店舗ごと。
d○

問 11 医薬品医療機器等法施行規則第146条の規定により、店舗販売業者が、要指導医薬品又は第一類医薬品を一般の生活者に販売したときの記録に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品の購入者が情報提供の内容を理解したことの確認の結果を記載しなければならない。
b販売した日時、品名、数量を記載しなければならない。
c販売した薬剤師の氏名と情報提供を行った薬剤師の氏名を記載しなければならない。
d必要事項を書面に記載し、3年間保存しなければならない。
a b c d
1誤 正 正 正
2正 正 正 誤
3正 誤 正 正
4正 正 誤 誤
5誤 誤 誤 正

【正解2】
a○
b○
c○

保存は2年間。

問 12 次の記述は、医薬品医療機器等法第36条の10第3項の条文である。(   )の中 に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

薬局開設者又は店舗販売業者は、第二類医薬品の( a )のため、第二類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する( b )に、必要な情報を( c )なければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

1a品質の確保 b薬剤師又は登録販売者 c提供させ
2a品質の確保 b薬剤師 c提供させるよう努め
3a適正な使用 b薬剤師又は登録販売者 c提供させ
4a適正な使用 b薬剤師 c提供させ
5a適正な使用 b薬剤師又は登録販売者 c提供させるよう努め

【正解5】
薬局開設者又は店舗販売業者は、第二類医薬品の( a適正な使用 )のため、第二類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する( b薬剤師又は登録販売者 )に、必要な情報を( c提供させるよう努め )なければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

問 13 医薬品医療機器等法に基づく店舗販売業における要指導医薬品及び一般用医薬品の陳列に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a要指導医薬品と一般用医薬品は、混在させて陳列してはならない。
b第三類医薬品は、薬局等構造設備規則に規定する「情報提供を行うための設備」から7メートル以内の範囲に陳列しなければならない。
c要指導医薬品を要指導医薬品陳列区画の内部の陳列設備、かぎをかけた陳列設備、又は要指導医薬品を購入しようとする者等が直接手の触れられない陳列設備に陳列しなければならない。
a b c
1正 誤 正
2誤 正 誤
3正 正 正
4正 誤 誤
5誤 正 正

【正解1】
a○

記載は指定第二類医薬品の内容。
c○

問 14 医薬品医療機器等法に基づき、店舗販売業者が店舗の見やすい位置に掲示しなければならない次の事項のうち、正しいものの組合せはどれか。

a店舗に勤務する者の名札等による区別に関する説明
b店舗に勤務する者の薬剤師名簿登録番号又は販売従事登録番号
c取り扱う要指導医薬品及び一般用医薬品の区分
d店舗に勤務する登録販売者の実務経験年数及び研修の受講履歴
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解2】
a○

c○

問 15 医薬品医療機器等法に基づき、店舗販売業者が特定販売を行うことについて広告するときに表示しなければならない次の事項のうち、正しいものの組合せはどれか。

a店舗の管理者の住所
b特定販売を行う一般用医薬品の使用期限
c一般用医薬品の陳列の状況を示す写真
d特定販売を行う一般用医薬品の製造番号又は製造記号
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解4】
a○


d○

問 16 医薬品医療機器等法に基づく薬局における特定販売に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a特定販売により一般用医薬品を購入しようとする者から、対面又は電話により相談応需の希望があった場合には、薬局開設者は、その薬局において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、対面又は電話により情報提供を行わせなければならない。
b特定販売を行う場合は、当該薬局以外の場所に貯蔵し、又は陳列している一般用医薬品を販売又は授与することができる。
c薬局製造販売医薬品(毒薬及び劇薬であるものを除く。)は、特定販売の方法により販売することができる。
a b c
1正 正 誤
2正 誤 正
3誤 正 誤
4誤 誤 正
5正 誤 誤

【正解2】
a○

当該薬局「以外の場所」ではなく、当該薬局・店舗に貯蔵し、又は陳列している一般用医薬品を販売又は授与することができる。
c○

問 17 医薬品医療機器等法に基づき、一般用医薬品のうち、濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品(平成26年厚生労働省告示第252号)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a店舗販売業において当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が若年者である場合にあっては、当該者の氏名及び住所を書面で記録しなければならない。
b店舗販売業において当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、適正な使用のために必要と認められる数量を超えて当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、その理由を確認しなければならない。
cエフェドリンの水和物及びそれらの塩類を有効成分として含有する製剤は、当該医薬品に指定されている。
a b c
1正 誤 正
2正 正 誤
3誤 正 誤
4正 誤 誤
5誤 正 正

【正解5】

若年者である場合にあっては、「氏名及び住所」ではなく、「氏名及び年齢」を確認する。
b○
c○

問 18 次の記述は、医薬品医療機器等法第66条第1項の条文である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、( a )、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は( b )な記事を広告し、記述し、又は( c )してはならない。

1a製造方法 b誇大 c流布
2a製造方法 b曖昧 c掲示
3a用法、用量 b曖昧 c掲示
4a用法、用量 b誇大 c流布
5a用法、用量 b誇大 c掲示

【正解1】
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、( a製造方法 )、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は( b誇大 )な記事を広告し、記述し、又は( c 流布)してはならない。

問 19 医薬品の販売方法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a配置販売業において、医薬品を先用後利によらず現金売りを行うことは配置による販売行為に当たらないため認められない。
b医薬品を懸賞や景品として授与することは、サンプル品(試供品)を提供するような場合を除き、原則として認められない。
c医薬品と一緒にキャラクターグッズ等の景品類を提供して販売することはいかなる場合でも認められない。
d効能効果が重複するような医薬品を組み合わせて販売又は授与することは、購入者の利便性を高めるため推奨されている。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(b、d)

【正解1】
a○
b○

いかなる場合でも認められない訳ではなく、不当景品類及び不当表示防止法の限度内であれば認められる。

効能効果が重複するような医薬品を組み合わせは合理性の認められるものでなければならない。

問 20 医薬品医療機器等法に基づく店舗販売業者に対する行政庁の監視指導及び処分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。なお、本設問において、「都道府県知事」とは、「都道府県知事(その店舗の所在地が保健所設置市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長)」とする。

a都道府県知事は、店舗管理者に薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又はその者が管理者として不適当であると認めるときは、その店舗販売業者に対して、店舗管理者の変更を命ずることができる。
b都道府県知事は、薬事監視員に、当該店舗に立ち入りさせ、帳簿書類を収去させることができる。
c当該店舗の薬剤師や登録販売者を含む従業員は、薬事監視員の質問に対して正当な理由なく答弁しなかった場合でも処罰されることはない。
d都道府県知事は、店舗の構造設備によって不良医薬品を生じるおそれがある場合には、店舗販売業者に対して、その構造設備の改善を命ずることができる。
a b c d
1正 正 正 正
2誤 正 正 正
3正 誤 誤 正
4正 正 誤 誤
5誤 誤 正 誤

【正解3】
a○

収去させることができるのは、無承認無許可医薬品等。

従業員は、薬事監視員の質問に対して正当な理由なく答弁しなければ、五十万円以下の罰金に処される。
d○

第5章 医薬品の適正使用と安全対策

問 1 一般用医薬品の添付文書等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a販売名の上部に、 「使用にあたって、この説明文書を必ず読むこと。また、必要なときに読めるよう大切に保存すること。 」等の文言が記載されている。
b内容は、医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見、使用に係る情報に基づき、1年に1回定期的に改訂される。
c薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質が簡潔な分かりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれているような場合には、薬効名の記載は省略されることがある。
d重要な内容が変更された場合には、改訂された箇所を明示することとされている。
a b c d
1正 誤 正 正
2誤 誤 誤 誤
3正 正 誤 誤
4誤 正 正 正
5正 誤 誤 正

【正解1】
a○

内容は、必要に応じて随時改訂がなされている。
c○
d○

問 2 一般用医薬品の添付文書等の使用上の注意に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a「してはいけないこと」の項目には、守らないと症状が悪化する事項、副作用又は事故等が起こりやすくなる事項について記載されている。
b医師又は歯科医師の治療を受けている人は、自己判断で一般用医薬品が使用されると、治療の妨げとなることがあるため、添付文書等の「相談すること」の項目には、 「医師(又は歯科医師)の治療を受けている人」等として記載されている。
c重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)等が掲げられている医薬品では、「本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人は注意して使用すること」と記載されている。
d小児が使用した場合に特異的な有害作用のおそれがある成分を含有する医薬品では、通常、「相談すること」の項目に「6歳未満の小児」等として記載されている。
a b c d
1正 誤 正 誤
2正 正 誤 誤
3誤 正 正 正
4正 誤 誤 正
5誤 誤 誤 誤

【正解2】
a○
b○

「注意して使用すること」ではなく、「使用しないこと」と記載されている。

小児が使用した場合に特異的な有害作用のおそれがある成分を含有する医薬品では、通常、「相談すること」ではなく、「次の人は使用(服用)しないこと」の項目に「15歳未満の小児」、「6歳未満の小児」等として記載されている。

問 3 一般用医薬品の添付文書等の副作用の記載に関する次の記述について、 (   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

副作用については、まず一般的な副作用について( a )に症状が記載され、そのあとに続けて、 ( b )発生する重篤な副作用について( c )に症状が記載されている。

1a副作用名ごと b連用により c発現部位別
2a副作用名ごと b高頻度に c発現部位別
3a副作用名ごと bまれに c発現部位別
4a発現部位別 b連用により c副作用名ごと
5a発現部位別 bまれに c副作用名ごと

【正解5】
副作用については、まず一般的な副作用について( a発現部位別 )に症状が記載され、そのあとに続けて、 ( bまれに )発生する重篤な副作用について( c副作用名ごと )に症状が記載されている。

問 4 次の医薬品成分のうち、それを含有することにより一般用医薬品の添付文書等において、「次の人は使用(服用)しないこと」の項目中に、 「ぜんそくを起こしたことがある人」と記載することとされている成分はどれか。

1カフェイン
2スクラルファート
3リドカイン塩酸塩
4フェルビナク
5アミノフィリン水和物

【正解4】

問 5 次の医薬品成分のうち、乳児に昏睡を起こすおそれがあるため、それを含有することにより内服用の一般用医薬品の添付文書等において、 「してはいけないこと」の項目中に、 「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」と記載することとされている成分はどれか。

1アスピリンアルミニウム
2アミノ安息香酸エチル
3ブロモバレリル尿素
4ジフェンヒドラミン塩酸塩
5オキセサゼイン

【正解4】

問 6 次の漢方処方製剤のうち、一般用医薬品の添付文書等において、 「本剤を服用している間は、次の医薬品を服用しないこと」の項目中に、「他の瀉下薬(下剤)」と記載することとされている、正しいものの組合せはどれか。

a防風通聖散
b芍薬甘草湯
c三黄瀉心湯
d十味敗毒湯
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解2】

問 7 次の医薬品成分のうち、それを含有することにより内服用の一般用医薬品の添付文書等において、「次の人は服用しないこと」の項目中に、「次の症状がある人」として「前立腺肥大による排尿困難」と記載することとされている成分はどれか。

1ビサコジル
2タンニン酸アルブミン
3チアミン塩化物塩酸塩
4イブプロフェン
5プソイドエフェドリン塩酸塩

【正解5】

問 8 次の医薬品成分とそれを含有することにより内服用の一般用医薬品の添付文書等において、「相談すること」の項目中に、「次の診断を受けた人」と記載することとされているものの組合せの正誤について、正しい組合せはどれか。

a合成ヒドロタルサイト - 腎臓病
bジフェニドール塩酸塩 - 緑内障
cセミアルカリプロティナーゼ - 貧血
dジプロフィリン - 胃・十二指腸潰瘍
a b c d
1正 誤 誤 正
2誤 正 正 正
3正 正 誤 誤
4誤 誤 正 誤
5正 正 正 正

【正解3】
a○
b○

セミアルカリプロティナーゼは「血液凝固異常」

ジプロフィリンは「てんかん」

問 9 一般用医薬品の製品表示に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

aエアゾール製品には、医薬品医療機器等法の規定による法定表示事項のほか、高圧ガス保安法に基づく「高温に注意」等の注意事項が表示されている。
b添付文書が外箱に封入されていない医薬品に限り、その容器や包装に、 「保管及び取扱い上の注意」の項のうち、医薬品の保管に関する事項が記載されている。
c使用期限の表示において、配置販売される医薬品では、 「配置期限」として記載されている。
d使用期限の表示については、適切な保存条件の下で製造後1年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解2】
a○

全ての容器や包装に、医薬品の保管に関する注意事項が記載されている。
c○

使用期限の表示については、製造後1年ではなく、3年を超えて性状及び品質 が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はない。

問 10 医薬品等の緊急安全性情報に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。
b独立行政法人医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報配信サービスによる配信、製造販売業者から医療機関や薬局等への直接の配布、ダイレクトメール、ファクシミリ、電子メール等により情報伝達されるものである。
cA4サイズの青色地の印刷物であり、ブルーレターとも呼ばれる。
d医療用医薬品についての情報伝達である場合が多いが、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。
a b c d
1正 誤 正 誤
2誤 正 誤 誤
3正 正 誤 正
4誤 誤 正 正
5正 正 正 正

【正解3】
a○
b○

A4サイズの黄色地の印刷物であり、イエローレターとも呼ばれる。
d○

問 11 独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a厚生労働省より発行される「医薬品・医療機器等安全性情報」が掲載されている。
b医薬品の生産量及び生産額情報が掲載されている。
c製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報が掲載されている。
d新たに許可を取得した医薬品製造販売業者の情報が掲載されている。
a b c d
1正 誤 正 正
2誤 正 誤 誤
3正 正 誤 正
4誤 正 正 誤
5正 誤 正 誤

【正解5】
a○

c○

問 12 医薬品の副作用情報等の収集及び評価に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a医薬品医療機器等法第68条の2第2項の規定により、登録販売者を含む医薬関係者は、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならない。
b収集された副作用等の情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。
c各制度により集められた副作用情報については、厚生労働省において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われる。
d独立行政法人医薬品医療機器総合機構は、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果の一部変更、製造・販売の中止、製品回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。
  • 1(a、b)
  • 2(a、d)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解1】
a○
b○

各制度により集められた副作用情報については、「厚生労働省」ではなく、「総合機構」において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われる。

総合機構ではなく、「厚生労働大臣」は薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供等、必要な行政措置を講じている。

問 13 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づく、医薬関係者の報告に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する観点から、医薬品等によるものと疑われる、身体の変調・不調、日常生活に支障を来す程度の健康被害(死亡を含む。)について報告が求められる。
b医薬品の過量使用による健康被害である場合は、患者本人の自己責任であるから、報告は不要である。
c認められた健康被害と医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても、報告の対象となり得る。
a b c
1正 誤 正
2誤 正 誤
3正 正 誤
4誤 正 正
5誤 誤 正

【正解1】
a○

医薬品の過量使用による健康被害である場合であっても報告がなされる必要がある。
c○

問 14 医薬品医療機器等法第68条の10第2項の規定に基づく医薬品による副作用等が疑われる場合の報告に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a報告様式の記入事項は、健康被害を生じた本人から直接聴取した事項でなければならない。
b報告書の送付は、郵送又はファクシミリによるほか、電子メールを利用して行うこともできる。
c複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合であっても、健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
d情報の正確性を確保するため、定められた報告様式の記入欄は、すべて記入して報告しなければならない。
  • 1(a、b)
  • 2(a、c)
  • 3(a、d)
  • 4(b、c)
  • 5(c、d)

【正解4】

報告様式の記入事項は、健康被害を生じた本人から直接聴取した事項でなくとも、把握可能な範囲で報告がなされればよい。
b○
c○

記入欄は、すべて記入がなされる必要はない。

問 15 医薬品副作用被害救済制度に関する次の記述について、 (   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。なお、本設問において、「総合機構」とは、「独立行政法人医薬品医療機器総合機構」とする。

健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか、医薬品が適正に使用されたかどうかなど、医学的薬学的判断を要する事項について( a )の諮問・答申を経て、 ( b )が判定し、その結果に基づいて、医療費、( c )、遺族年金等の各種給付が行われる。

1a薬事・食品衛生審議会 b総合機構 c障害年金
2a薬事・食品衛生審議会 b総合機構 c介護費
3a薬事・食品衛生審議会 b厚生労働大臣 c障害年金
4a総合機構 b厚生労働大臣 c障害年金
5a総合機構 b厚生労働大臣 c介護費

【正解3】
健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか、医薬品が適正に使用されたかどうかなど、医学的薬学的判断を要する事項について( a薬事・食品衛生審議会 )の諮問・答申を経て、 ( b厚生労働大臣 )が判定し、その結果に基づいて、医療費、( c障害年金 )、遺族年金等の各種給付が行われる。

問 16 医薬品副作用被害救済制度における次の給付の種類のうち、請求の期限がないものはどれか。

1遺族一時金
2医療費
3葬祭料
4障害児養育年金
5遺族年金

【正解4】
障害年金、障害児養育年金は請求期限なし。

問 17 医薬品副作用被害救済制度における救済給付の支給対象に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。なお、支給対象となるものは「正」、支給対象とならないものは「誤」と表記する。

a個人輸入により入手された医薬品を使用して、入院治療が必要と認められる程度の健康被害が生じた場合
b一般用医薬品の殺菌消毒剤(人体に直接使用しないもの)を使用して、入院治療が必要と認められる程度の健康被害が生じた場合
c一般用医薬品の殺虫剤を使用して、入院治療が必要と認められる程度の健康被害が生じた場合
d医薬品を適正に使用して生じた副作用による疾病のため、入院治療が必要と認められるが、やむを得ず自宅療養を行った場合
a b c d
1正 正 誤 正
2誤 正 正 誤
3誤 誤 誤 正
4正 誤 正 誤
5誤 誤 正 正

【正解3】



d○

問 18 医薬品PLセンターに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a医薬品、医薬部外品及び化粧品について、苦情等の相談を受け付けている。
b苦情を申し立てた消費者が製造販売元の企業と交渉するに当たって、裁判による迅速な解決に導くことを目的としている。
c平成7年7月の製造物責任法の施行と同時に、日本製薬団体連合会により開設された。
d医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、医薬品PLセンターへの相談が推奨されている。
  • 1(a、c)
  • 2(a、d)
  • 3(b、c)
  • 4(b、d)
  • 5(c、d)

【正解5】

医薬品、医薬部外品について、受け付けている。化粧品は対象外。

苦情を申し立てた消費者が製造販売元の企業と交渉するに当たって、「裁判によらず」迅速な解決に導くことを目的としている。
c○
d○

問 19 塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品に関する次の記述について、 (   )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による( a )等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている( b )患者の使用によるものであった。そのため、 ( c )から関係製薬企業等に対して使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分として( d )等への速やかな切替えにつき指示がなされた。

1a脳出血 b高血圧症 c厚生労働省 dプソイドエフェドリン塩酸塩
2a脳出血 b糖尿病 c厚生労働省 dフルスルチアミン塩酸塩
3a腎不全 b糖尿病 c厚生労働省 dフルスルチアミン塩酸塩
4a腎不全 b高血圧症 c消費者庁 dプソイドエフェドリン塩酸塩
5a脳出血 b糖尿病 c消費者庁 dプソイドエフェドリン塩酸塩

【正解1】
2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による( a脳出血 )等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている( b高血圧症 )患者の使用によるものであった。そのため、 ( c厚生労働省 )から関係製薬企業等に対して使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分として( dプソイドエフェドリン塩酸塩 )等への速やかな切替えにつき指示がなされた。

問 20 医薬品の適正使用及びその啓発活動に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要である。
b登録販売者においては、薬剤師とともに一般用医薬品の販売等に従事する医薬関係者(専門家)として、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のため、こうした活動に積極的に参加、協力することが期待される。
c「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
d薬物乱用は、乱用者自身の健康を害するが、社会的な弊害を生じることはない。
a b c d
1正 正 正 正
2正 正 正 誤
3正 正 誤 正
4正 誤 正 正
5誤 正 正 正

【正解2】
a○
b○
c○

薬物乱用は、乱用者自身の健康を害するだけでなく、社会的な弊害を生じるおそれが大きい。

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