- ワンポイントレッスン
横隔膜や肋間筋の働きで動いていることは、登録の受験生なら知ってるよね。
きょうは、横隔膜について考えてみよう。
はじめに、胸腔(きょうくう)と腹腔(ふくくう)について。
胸に手をあてて、肋骨(ろっこつ)を確認してみよう。
肋骨に囲まれて、心臓や肺などがある部屋を胸腔、その下にあり胃腸系が収められている部屋を腹腔とよんでいる。
そして、胸腔と腹腔を仕切っている筋肉。それが横隔膜。
サブロウ「要するに、胸とお腹のあいだにあるってことですね」
ユキエ「それにしても、膜という名前なのに、実は筋肉なんですね」
サブロウ「平滑筋ですか」
ユキエ「もし平滑筋なら自分でコントロールできないはず。でも呼吸って、腹式呼吸とか、自分で意識してすることもあります。そう考えると平滑筋でなくて…」
サブロウ「骨格筋ですか」
そう、横隔膜は骨格筋でできている。だから自分の意志でも調節できてしまう。息を止めようとすると、こんなふうに。く、苦しい。ふぅ。
もちろん、いつも意識して呼吸をしているばかりではない。
呼吸することを忘れてしまうこともある。寝ているときなんか、意識も働いていない。
それでも呼吸は止まらない。それは、延髄に呼吸中枢があって、自動的に動かしてくれているからなんだ。血液中の二酸化炭素や酸素の濃さを感知して、横隔膜に指令を出し、呼吸を調節している。
呼吸は、主に横隔膜が上下運動をすることで行われる。
横隔膜はドーム状にもりあがった形をしている。筋肉が収縮すると、もり上がっていた部分がへこみ、胸腔が広くなる。こうして、肺に空気が入ってくる。収縮していた筋肉がもとにもどりもり上がる。するとこんどは胸腔がせまくなり、肺が押し縮められて空気が出ていく。
ビーチパラソルを開いたり閉じたりっていうところかな。
サブロウ「コツは開いたり閉じたりか…。講義受けるときも、呼吸を忘れずに意識して、集中するようにしよう」
ユキエ「あのう。呼吸を忘れるくらい、じゃない?」