2017.2.1
- ワンポイントレッスン
胆汁の役割とは?消化酵素は存在する? | 登録販売者の資格取得講座なら三幸医療カレッジ
胃液や膵液は、栄養分を消化する消化酵素をふくんでいる。しかし胆汁には消化酵素はない。
消化する能力はないかわり、消化を助けるはたらきをしている。消化を助けるって?
栄養分が消化されるためには、水に溶ける必要があります。
でも栄養分のうち、脂肪は水に溶けない。胆汁は、脂肪を乳化して水に溶けやすくする。
そこではじめて膵液中のリパーゼが、水に溶けた脂肪を分解する、というしくみになっています。脂肪を直接分解するのはリパーゼだけど、胆汁はその分解を助けているということになるよね。
胆汁 リパーゼ
脂肪――――――――→乳化―――――――――→分解
胆汁にはこのように消化を助ける他に、もうひとつ忘れてはいけないはたらきがあったけど、それは?
ビリルビンを排出するというはたらき。
寿命がきた赤血球は、分解されます。
このとき赤血球にふくまれるヘモグロビンも分解して老廃物であるビリルビンになり、胆汁中に分泌される。ビリルビンは胆汁色素ともよばれ、腸管内に胆汁といっしょに排出される。
ヘモグロビン――→ビリルビン――→胆汁―――→排出
胆汁は、胆汁酸塩と胆汁色素をふくんでいます。
そして、消化を助けるはたらきは胆汁酸塩、ビリルビンを排出するはたらきは胆汁色素がそれぞれ分担しておこなっている、ということになります。
胆汁のダブルワーク。