- ワンポイントレッスン
消化器系は、食物を消化吸収する器官系です。
試験でも出題されやすいのに、かなり複雑で覚えづらい内容が多く、苦手とする受験生も多いのでは。
そんなときは、消化酵素によってどのように分解されていくかを、栄養素ごとに整理する、というやり方もよい方法でーす。
炭水化物についてなら、こんなふうに。
植物は光合成によって、二酸化炭素と水から糖類をつくります。二酸化炭素と水からできたものということで、炭水化物ともよばれます。
おおざっぱですが、
炭水化物=糖類
と考えてもいいです。
これ以上分解できない最小単位の糖を単糖類といいます。
また、単糖類が2つつながったものを二糖類、たくさんつながったものを多糖類といいます。
単糖類には
ブドウ糖…生体のエネルギー源。グルコースともいう。
果糖 …天然の糖類では最も甘みが強い。
二糖類には
麦芽糖…大麦の種子を発芽させたものに多く含まれる。
乳糖 …牛乳などにふくまれる
ショ糖…砂糖のことで、サトウキビなどからとれる。
多糖類には
デンプン、グリコーゲン、デキストリン、などがあります。
炭水化物の分解に関係する消化酵素は4種類。
①だ液には消化酵素であるプチアリンが含まれている。プチアリンは、デンプンを デキストリンや麦芽糖に変える。
②腸液に含まれるマルターゼ、ラクターゼは、炭水化物を単糖類に変える。(丸太を 積んだラクダと覚えよう)
③膵液に含まれるアミロプシンはデンプンを分解する。
このうち、でんぷんを分解する酵素であるプチアリン、アミロプシンをまとめてアミラーゼとよび、だ液に含まれるものはだ液アミラーゼ、膵液にふくまれるものは膵液アミラーゼということもあります。
炭水化物は、
多糖類(デンプン)――→二糖類(麦芽糖など)――→単糖類(ブドウ糖、果糖など) というように、すこしずつ小さくなっていく、とまとめることができまーす。