令和4年度版登録販売者試験 過去問題集
(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・香川県・愛媛県・高知県)
令和1年度より関西広域連合として実施
徳島県は、令和1年度より関西広域連合として実施
第3章 主な医薬品とその作用
問 1 次の成分を含むかぜ薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
9錠中
アセトアミノフェン 900mg
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 3.5mg
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 48mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg
無水カフェイン 75mg
へスペリジン 60mg
トラネキサム酸 420mg
a 一般の生活者にとって、かぜとインフルエンザとの識別は必ずしも容易ではないため、インフルエンザの流行期には、本剤のように解熱鎮痛成分がアセトアミノフェンのみからなる製品の選択を提案すること等の対応を図ることが重要である。
b 本剤には、眠気を促す成分は含まれていない。
c 本剤には、交感神経系への刺激作用により高血圧の症状を悪化させるおそれのある成分が含まれている。
d トラネキサム酸は、血液を凝固しにくくさせる作用があり、血液凝固異常のある人では、出血傾向を悪化させるおそれがあるので、治療を行っている医師等に相談するなどの対応が必要である。
1 | a,b |
---|---|
2 | a,c |
3 | a,d |
4 | b,c |
5 | c,d |
【正解2】
a〇
b×
眠気を促す成分が「含まれている」。
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン成分)が該当する。
c〇
d×
トラネキサム酸は、「凝固した血液を溶解されにくくする働きがあるため、血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人に使用する場合」は、治療を行っている医師等に相談するなどの対応が必要である。
問 2 問1のかぜ薬の配合成分とその配合目的に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a | d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 ― くしゃみや鼻汁を抑える |
---|---|
b | デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 ― 咳を抑える |
c | dl-メチルエフェドリン塩酸塩 ― 炎症による腫れを和らげる |
d | ヘスペリジン ― 気管・気管支を広げる |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(c,d)
【正解1】
a〇
b〇
c×
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 ― 「鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる」
d×
ヘスペリジン ― 「かぜの時に消耗しやすいビタミンを補給する」
問 3 かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 葛根湯は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、肩こり、筋肉痛等に適すとされる。 |
---|---|
b | 麻黄湯は、胃腸の弱い人や発汗傾向の著しい人の鼻かぜ、気管支炎に適すとされる。 |
c | 柴胡桂枝湯は、体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけなどのあるものの胃腸炎に適すとされ、副作用として膀胱炎様症状が現れることがある。 |
d | 小青竜湯は、体力が充実して、粘性のある痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支喘息、鼻炎等に適すとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 正 正 誤 誤 |
3 | 誤 誤 誤 正 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解5】
a〇
b×
胃腸の弱い人や発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感、発汗過多、全身脱力感等の副作用が現れやすい等、「不向き」とされる。
c〇
d×
「体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様」の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされる。
問 4 解熱鎮痛成分の働き及び副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 大部分の解熱鎮痛成分による解熱作用は、末梢神経系におけるプロスタグランジンの産生抑制作用のほか、腎臓における水分の再吸収を促して循環血流量を増し、発汗を促進する作用も寄与している。 |
---|---|
b | 心臓病、腎臓病等の基礎疾患がない場合でも、解熱鎮痛薬を長期連用することにより、自覚症状がないまま徐々に臓器の障害が進行するおそれがある。 |
c | アルコールは、解熱鎮痛成分の吸収や代謝に影響を与え、副作用を起こしやすくするおそれがあるため、解熱鎮痛薬の服用期間中は、飲酒を避けることとされている。 |
d | いわゆる「アスピリン喘息」は、アスピリン特有の副作用であり、他の解熱鎮痛成分では生じない。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 正 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 正 正 正 誤 |
4 | 誤 正 正 誤 |
5 | 誤 誤 誤 誤 |
【正解4】
a×
「中枢神経系」におけるプロスタグランジンの産生抑制作用。
b〇
c〇
d×
アスピリン特有の副作用「ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性がある」。
問 5 解熱鎮痛成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | アスピリンは、ピリン系と呼ばれる解熱鎮痛成分であり、ショック等の重篤な副作用のほか、ピリン疹とよばれる薬疹が現れることがある。 |
---|---|
b | エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強い。 |
c | アセトアミノフェンは、他の解熱鎮痛成分に比べ、胃腸障害を起こしやすく、空腹時には服用しないこととされている。 |
d | イブプロフェンは、アスピリン等に比べて胃腸への悪影響が少なく、一般用医薬品においても 15 歳未満の小児に使用することができる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 誤 正 誤 正 |
4 | 誤 誤 正 正 |
5 | 誤 正 誤 誤 |
【正解5】
a×
記述は、「イソプロピルアンチピリン」の内容。
アスピリンは、サリチル酸系解熱鎮痛成分である。
b〇
c×
他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は「少なく、空腹時に服用できる製品もある」。
d×
一般用医薬品において、15歳未満の小児に対しては、「いかなる場合も使用してはならない」。
問 6 鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 | 桂枝加朮附湯は、体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの関節痛、神経痛に適すとされる。 |
---|---|
2 | 薏苡仁湯は、関節や筋肉のはれや痛みがあるものの関節痛、筋肉痛等に適すとされるが、体の虚弱な人には不向きとされる。 |
3 | 芍薬甘草湯は、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり等に適すとされ、体力に関わらず使用できる。 |
4 | 疎経活血湯は、体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいものの冷え性、腰痛、下腹部痛等に適すとされる。 |
【正解4】
記述は、「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」の内容。
疎経活血湯は、体力中等度で、痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされる。
問 7 眠気を促す薬及び眠気を防ぐ薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 酸棗仁湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの不眠症、神経症に適すとされる。 |
---|---|
b | 不眠症の診断がなされた人でも、薬物治療が行われていなければ、一般用医薬品である催眠鎮静薬の使用を避ける必要はない。 |
c | カフェインには、反復摂取により依存を形成するという性質があるため、「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」という注意喚起がなされている。 |
d | 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で使用されるものであり、小児用としても認められている一般用医薬品がある。 |
a b c d | |
1 | 誤 誤 正 誤 |
2 | 誤 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 正 誤 誤 |
【正解3】
a〇
b×
医療機関で不眠症の診断がなされ、「治療(薬物治療以外の治療を含む)を受けている患者が、一般用医薬品の催眠鎮静薬を自己判断で使用すると、医師による治療を妨げるおそれがあるため、使用を避ける必要がある」。
c〇
d×
成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、「小児用の眠気防止薬はない」。
問 8 鎮暈薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す。 |
---|---|
b | スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、他の抗コリン成分と比べて脳内に移行しにくいとされている。 |
c | 胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗物酔いに伴う吐きけを抑えることを目的として、アリルイソプロピルアセチル尿素のような局所麻酔成分が配合されている場合がある。 |
d | 3歳未満では、乗物酔いが起こることはほとんどないとされており、3歳未満を対象とした乗物酔い防止薬はない。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 正 正 誤 誤 |
3 | 誤 誤 誤 正 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解1】
a〇
b×
他の抗コリン成分と比べて脳内に移行「しやすい」とされている。
c×
記述は、「アミノ安息香酸エチル」の内容。
アリルイソプロピルアセチル尿素は、鎮静成分である。
d〇
問 9 次の成分を含む咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
60mL 中
ジヒドロコデインリン酸塩 30mg
グアイフェネシン 170mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 12mg
無水カフェイン 62mg
a 一般の生活者が、本剤に加えて乗物酔い防止薬を購入しようとした場合、含まれる成分が重複する可能性はないため注意を促す必要はない。
b グアイフェネシンは、気道粘膜からの粘液の分泌を促進する作用を示す。
c ジヒドロコデインリン酸塩は、血液-胎盤関門を通過しないため、妊娠中の女性でも使用することができる。
d 本剤を長期連用や大量摂取することによって多幸感が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。
1 | a,b |
---|---|
2 | a,c |
3 | b,c |
4 | b,d |
5 | c,d |
【正解4】
a×
クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン成分)、カフェイン類等が「重複して、鎮静作用や副作用が強く現れるおそれがあるので、注意を促す必要がある」。
b〇
c×
吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を「通過して胎児へ移行する」ことが知られているため、妊娠中の女性は「相談すること」とされている。
d〇
問 10 咳止め・痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 甘草湯は、激しい咳、口内炎等に用いられるほか、外用として痔・脱肛の痛みにも用いられる。 |
---|---|
b | 五虎湯は、構成生薬にマオウを含まないため、心臓病、高血圧、糖尿病等の基礎疾患を有する者でも使用することができる。 |
c | 半夏厚朴湯は、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまいなどを伴う不安神経症、神経性胃炎、咳等に適すとされる。 |
d | 麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるものの気管支炎、咽頭炎等に適すとされる。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 誤 正 |
2 | 正 正 誤 誤 |
3 | 正 誤 誤 正 |
4 | 正 誤 正 正 |
5 | 誤 誤 正 誤 |
【正解4】
a〇
b×
五虎湯は、構成生薬にマオウを「含む」ため、心臓病、高血圧、糖尿病等の診断を受けた人では、「症状を悪化させるおそれがあり、使用する前にその適否につき、医師又は薬剤師に相談がなされるべきである」。
c〇
d〇
問 11 胃に作用する薬の配合成分とその配合目的に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a | テプレノン ― 胃酸を中和する |
---|---|
b | リパーゼ ― 脂質の分解に働く酵素を補う |
c | ロートエキス ― 過剰な胃液の分泌を抑える |
d | センブリ ― 胃粘膜の炎症を和らげる |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解3】
a×
テプレノン ― 「胃粘液の分泌を促す、胃粘膜を覆って胃液による消化から保護する、荒れた胃粘膜の修復を促す」
b〇
c〇
d×
センブリ ― 「苦味により、味覚や嗅覚を刺激して反射的な唾液や胃液の分泌を促す」
問 12 胃に作用する薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 制酸成分を主体とする胃腸薬は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。 |
---|---|
b | オウバク、ゲンチアナ及びユウタン等の生薬成分が配合された健胃薬は、苦味の強い製剤が多いため、一般の生活者に対してはオブラートで包む等、味を遮蔽する方法で服用するよう指導することが望ましい。 |
c | ピレンゼピン塩酸塩は、抗コリン作用を示すため、排尿困難や動悸等の副作用を生じることがある。 |
d | 胃液分泌を抑制することを目的として、ヒスタミンの働きを抑える成分が配合された医薬品は、H1ブロッカーと呼ばれている。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 正 誤 |
4 | 誤 誤 正 正 |
5 | 誤 正 誤 誤 |
【正解2】
a〇
b×
散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると「効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない」。
c〇
d×
H1ブロッカーではなく、「H2ブロッカー」である。
問 13 腸の薬の配合成分とその配合目的に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a | ラクトミン ― 腸内細菌のバランスを整える |
---|---|
b | 木クレオソート ― 分解物が小腸を刺激して瀉下作用をもたらす |
c | 次没食子酸ビスマス ― 腸粘膜を保護する |
d | カルメロースナトリウム ― 発酵により生じるガスによって便通を促す |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(c,d)
【正解2】
a〇
b×
木クレオソート ― 「過剰な腸管の(蠕動)運動を正常化し、あわせて水分や電解質の分泌も抑える」
c〇
d×
カルメロースナトリウム ― 「腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくする」
問 14 腸の薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | トリメブチンマレイン酸塩は、消化管運動が低下しているときは亢進的に、運動が亢進しているときは抑制的に働く作用があるとされる。 |
---|---|
b | 収斂成分を主体とする止瀉薬については、細菌性の下痢や食中毒のときに使用して腸の運動を鎮めると、かえって状態を悪化させるおそれがある。 |
c | ビサコジルは、空腸や回腸の粘膜を刺激して排便を促すと考えられている。 |
d | ヒマシ油は、主に誤食・誤飲等による中毒の場合などに用いられ、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合にも使用することができる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 正 |
2 | 誤 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 正 誤 誤 |
【正解5】
a〇
b〇
c×
「結腸や直腸」の粘膜を刺激して排便を促すと考えられている。
d×
防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には「使用を避ける必要がある」。
問 15 以下の腸の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述について、あてはまるものはどれか。
便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、食欲不振(食欲減退)などの症状の緩和に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
1 | 桂枝加芍薬湯 |
---|---|
2 | 六君子湯 |
3 | 大黄甘草湯 |
4 | 大黄牡丹皮湯 |
【正解3】
問 16 胃腸鎮痛鎮痙薬やその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | パパベリン塩酸塩は、消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示す。 |
---|---|
b | 消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙の効果を期待して、オキセサゼインのような局所麻酔成分が配合されている場合がある。 |
c | 抗コリン成分のうち、ジサイクロミン塩酸塩は、副交感神経系の働きを抑える作用が消化管に限定される。 |
d | 下痢を伴う腹痛については、下痢よりも腹痛への対処が優先されるため、胃腸鎮痛鎮痙薬の適用となる。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(b,d)
【正解1】
a〇
b〇
c×
ジサイクロミン塩酸塩についても、副交感神経系の働きを抑える作用は消化管に限定「されない」。
d×
下痢を伴う腹痛については、基本的に「下痢」への対処が優先され、胃腸鎮痛鎮痙薬の適用と「ならない」。
問 17 浣腸薬及び駆虫薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧上昇を生じる場合がある。 |
---|---|
b | 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤は、炭酸水素ナトリウムが直腸内で分解され、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す。 |
c | 駆虫薬は、腸管内の寄生虫を駆除するために用いられ、一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、条虫と蟯虫である。 |
d | パモ酸ピルビニウムは、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされている。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 正 正 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 正 正 誤 |
【正解4】
a×
排便時に血圧「低下」を生じる場合がある。
b×
炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して「炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する」。
浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促すのは、「グリセリン、ソルビトール」。
c×
一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、「回虫」と蟯虫である。
d〇
問 18 強心薬に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
強心薬は、疲労やストレス等による( a )の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品である。心筋に作用して、その収縮力を高めるとされる代表的な成分として( b )があり、一般用医薬品では、1日用量が( c )以下となるように用法・用量が定められている。
1 | a軽度 b センソ c5µg |
---|---|
2 | a軽度 b リュウノウ c5µg |
3 | a重度 b センソ c5µg |
4 | a重度 b リュウノウ c5mg |
5 | a軽度 b センソ c5mg |
【正解5】
強心薬は、疲労やストレス等による( a軽度 )の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品である。心筋に作用して、その収縮力を高めるとされる代表的な成分として( bセンソ )があり、一般用医薬品では、1日用量が( c5mg )以下となるように用法・用量が定められている。
問 19 コレステロール及び高コレステロール改善薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 低密度リポタンパク質(LDL)は、末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶ働きがある。 |
---|---|
b | 大豆油不けん化物は、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされる。 |
c | リボフラビンは、酵素により活性化され、コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用を示すと言われている。 |
d | ガンマ-オリザノールは、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害の緩和等を目的として用いられる。 |
a b c d | |
1 | 誤 誤 正 誤 |
2 | 誤 正 誤 誤 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 誤 誤 正 |
【正解4】
a×
低密度リポタンパク質(LDL)は、コレステロールを「肝臓から末梢組織」へと運ぶ働きがある。
b〇
c〇
d〇
問 20 貧血及び貧血用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 鉄分は、赤血球が酵素を運搬する上で重要なヘモグロビンの産生に不可欠なミネラルである。 |
---|---|
b | 貧血用薬には、骨髄の造血機能を高める目的で硫酸コバルトが配合されている場合がある。 |
c | 鉄製剤の消化器系への副作用を軽減するには、食後に服用することが望ましい。 |
d | 鉄製剤の服用の前後 30 分にアルミニウムを含む製剤を摂取すると、アルミニウムと反応して鉄の吸収が悪くなることがある。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解3】
a×
赤血球が「酸素」を運搬する上で重要なヘモグロビンの産生に不可欠なミネラルである。
b〇
c〇
d×
服用の前後30分に「タンニン酸を含む飲食物」を摂取すると、「タンニン酸」と反応して鉄の吸収が悪くなることがある。
問 21 痔の薬の配合成分とその配合目的に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | アミノ安息香酸エチル ― 局所麻酔成分 |
---|---|
b | タンニン酸 ― 局所刺激成分 |
c | セチルピリジニウム塩化物 ― 組織修復成分 |
d | グリチルレチン酸 ― 抗炎症成分 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解3】
a〇
b×
タンニン酸 ― 「収斂保護止血成分」
c×
セチルピリジニウム塩化物 ― 「殺菌消毒成分」
d〇
問 22 泌尿器用薬として用いられる配合成分及び漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 | 日本薬局方収載のウワウルシ及びカゴソウは、いずれも煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。 |
---|---|
2 | ブクリョウはツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬で、利尿作用のほかに、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。 |
3 | 猪苓湯は体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。 |
4 | 竜胆瀉肝湯は、むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者では偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、事前にその適否を十分考慮するとともに、慎重に使用する必要がある。 |
【正解2】
記述は、「ウワウルシ」の内容。
ブクリョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。
問 23 月経及び婦人薬の適用対象となる体質・症状に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 女性の月経は、種々のホルモンの複雑な相互作用によって調節されており、視床下部や下垂体で産生されるホルモンと、卵巣で産生される女性ホルモンが月経周期に関与する。 |
---|---|
b | 閉経の前後の移行的な時期は更年期(閉経周辺期)と呼ばれ、体内の女性ホルモンの量の変動が一時的に無くなる。 |
c | 血の道症は、月経、妊娠などの生理現象や、流産、人工妊娠中絶などを原因とする異常生理によって起こるとされ、範囲が更年期障害よりも広く、年齢的に必ずしも更年期に限らない。 |
d | 月経前症候群は、月経の約 10~3日前に現れ、一般的には月経終了と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状や感情の不安定、抑うつなどの精神症状を主体とするものをいう。 |
- 1(a,c)
- 2(a,d)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解1】
a〇
b×
体内の女性ホルモンの量が「大きく変動する」ことがある。
c〇
d×
月経の約10~3日前に現れ、月経「開始」と共に消失する。
問 24 婦人薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 女性ホルモン成分は膣粘膜又は外陰部に適用されるものがあり、これらの成分は適用部位から吸収されて循環血液中に移行する。 |
---|---|
b | 漢方処方製剤である桂枝茯苓丸や当帰芍薬散の使用は短期間にとどめ、1週間程度使用しても症状の改善が見られない場合には、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。 |
c | 漢方処方製剤として用いられる温経湯、加味逍遙散は構成生薬としてマオウを含む。 |
d | 血行を改善し、血色不良や冷えの症状の緩和を期待してセンキュウ・トウキ・ジオウが用いられ、女性の滞っている月経を促す作用を期待してサフラン・コウブシが用いられる。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 正 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 正 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解4】
a〇
b×
「1ヶ月」位使用しても症状の改善が見られず、日常生活に支障を来すようであれば、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
c×
温経湯、加味逍遙散は、マオウを「含まない」。
d〇
問 25 内服アレルギー用薬の漢方処方製剤に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 茵蔯蒿湯や辛夷清肺湯は、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。 |
---|---|
b | 十味敗毒湯は化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期に適すとされる。 |
c | 葛根湯加川芎辛夷の構成生薬であるマオウは、中枢神経系に対する作用が比較的強いとされ、依存性がある成分である。 |
d | 体力中等度以上の人に適応される処方として、皮膚の症状を主とする人には辛夷清肺湯が、鼻の症状を主とする人には消風散がある。 |
- 1(a,c)
- 2(a,d)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解3】
a×
茵蔯蒿湯や辛夷清肺湯は、カンゾウを「含まない」。
b〇
c〇
d×
「鼻」の症状を主とする人には辛夷清肺湯が、「皮膚」の症状を主とする人には消風散がある。
問 26 点鼻薬に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
鼻炎用点鼻薬は、( a )、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状のうち、鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)の緩和を目的として、鼻腔内に適用される外用液剤である。鼻炎用内服薬との主な違いとしては、( b )が主体となっていることである。
1 | a急性鼻炎 b抗炎症成分 |
---|---|
2 | a慢性鼻炎 b抗ヒスタミン成分 |
3 | a急性鼻炎 b抗ヒスタミン成分 |
4 | a慢性鼻炎 bアドレナリン作動成分 |
5 | a急性鼻炎 bアドレナリン作動成分 |
【正解5】
鼻炎用点鼻薬は、( a急性鼻炎 )、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状のうち、鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)の緩和を目的として、鼻腔内に適用される外用液剤である。鼻炎用内服薬との主な違いとしては、( bアドレナリン作動成分 )が主体となっていることである。
問 27 次の成分を含む点鼻薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
1mL 中
ナファゾリン塩酸塩 0.5mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 5.0mg
リドカイン塩酸塩 3.0mg
ベンゼトニウム塩化物 0.2mg
a 副交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的としてナファゾリン塩酸塩が配合されている。
b 肥満細胞から遊離するヒスタミンの働きを抑えることにより、くしゃみや鼻汁等の症状の緩和を目的としてクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されている。
c 殺菌消毒成分として配合されているベンゼトニウム塩化物は界面活性成分であり、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌や、結核菌に対する効果がある。
d 鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として、リドカイン塩酸塩が配合されている。
1 | a,b |
---|---|
2 | a,d |
3 | b,c |
4 | b,d |
5 | c,d |
【正解4】
a×
「交感神経系」を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させる。
b〇
c×
ベンゼトニウム塩化物は「陽性」界面活性成分であり、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌又はカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示すが、「結核菌やウイルスには効果がない」。
d〇
問 28 眼科用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 眼科用薬は、目の疲れやかすみ、痒みなど一般的に自覚される症状の緩和を目的として、角膜に適用する外用薬である。 |
---|---|
b | 一般用医薬品の点眼薬は、その主たる配合成分から、人工涙液、一般点眼薬、抗菌性点眼薬、アレルギー用点眼薬に大別される。 |
c | 洗眼薬は、目の洗浄、眼病予防に用いられるもので、主な配合成分として涙液成分のほか、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分等が用いられる。 |
d | 目の症状には視力の異常、目(眼球、眼瞼等)の外観の変化、目の感覚の変化等があり、これらの症状が現れた時、目以外の病気による可能性もあり、その場合には特に脳が原因であることが多く知られている。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 正 |
2 | 正 誤 誤 誤 |
3 | 正 正 正 誤 |
4 | 正 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解1】
a×
「結膜嚢」に適用する外用薬である。
b〇
c〇
d〇
問 29 眼科用薬の配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 | 目の充血除去を目的に配合されるテトラヒドロゾリン塩酸塩は、緑内障を悪化させることがある。 |
---|---|
2 | アズレンスルホン酸ナトリウムやアラントインは、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合されている。 |
3 | 抗ヒスタミン成分であるクロモグリク酸ナトリウムは、ヒスタミンの働きを抑えることにより、目の痒みを和らげることを目的として配合されている。 |
4 | 結膜炎やものもらい(麦粒腫)などの化膿性の症状の改善を目的として、スルファメトキサゾール等のサルファ剤が用いられる。 |
【正解3】
記述は、「ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩等の抗ヒスタミン成分」の内容。
クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える抗アレルギー成分である。
問 30 皮膚に用いる薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 外皮用薬は、表皮の角質層が柔らかくなることで有効成分が過剰に浸透するおそれがあるため、入浴後の使用は好ましくないとされている。 |
---|---|
b | 軟膏剤やクリーム剤は、容器から直接指に取り、患部に塗布したあと、また指に取ることを繰り返すと、容器内に雑菌が混入するおそれがあるため、いったん手の甲などに必要量を取ってから患部に塗布することが望ましい。 |
c | スプレー剤やエアゾール剤は、患部に近づけて、同じ部位に連続して噴霧することが望ましい。 |
d | テープ剤やパップ剤といった貼付剤を同じ部位に連続して貼付すると、かぶれ等が生じやすくなる。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解4】
a×
表皮の角質層が柔らかくなることで有効成分が「浸透しやすくなることから、入浴後に用いるのが効果的」とされる。
b〇
c×
患部から「十分離して」噴霧し、「連続して噴霧する時間は3秒以内」とすることが望ましい。
d〇
問 31 皮膚に用いる薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | ウイルスが原因であるいぼに用いる角質軟化薬は医薬品としてのみ認められており、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じた場合に使用できる。 |
---|---|
b | バシトラシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。 |
c | オキシコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌薬と呼ばれ、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、真菌の増殖を抑える。 |
d | 毛髪用薬に配合されているカルプロニウム塩化物は末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 誤 正 正 正 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 誤 誤 正 正 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解4】
a×
いぼに用いる製品は医薬品としてのみ認められているが、「いぼの原因となるウイルスに対する抑制作用はなく」、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じたような場合には、「医師の診療を受けるなどの対応が必要である」。
b×
記述は、「フラジオマイシン硫酸塩、クロラムフェニコール」の内容。
バシトラシンは、細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
c〇
d〇
問 32 皮膚に用いる薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | ヒドロコルチゾン酢酸エステルはステロイド性抗炎症成分であり、外用の場合は痒みや発赤などの皮膚症状を抑えることを目的として用いられる。 |
---|---|
b | 非ステロイド性抗炎症成分であるウフェナマートは、筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫等による鎮痛を目的として用いられる。 |
c | ステロイド性抗炎症成分をコルチゾンに換算して1g又は1mL 中 0.025mg を超えて含有する製品では、長期連用を避ける必要がある。 |
d | ステロイド性抗炎症成分は、末梢組織の免疫機能を増強させる作用を示し、細菌、真菌、ウイルス等による皮膚感染時に使用される。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(c,d)
【正解2】
a〇
b×
記述は、「インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム」の内容。
ウフェナマートは、皮膚の炎症によるほてりや痒み等の緩和を目的として用いられる。
c〇
d×
末梢組織の免疫機能を「低下」させる作用を示し、細菌、真菌、ウイルス等による皮膚感染「の副作用が現れることがある」。
問 33 歯痛・歯槽膿漏及びそれらに用いられる薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1 | 歯痛は、多くの場合、歯の齲蝕(むし歯)とそれに伴う歯髄炎によって起こり、歯痛薬には炎症を和らげることを目的として、ジブカイン塩酸塩、テーカイン等の抗炎症成分が用いられる。 |
---|---|
2 | 歯と歯肉の境目にある溝(歯肉溝)では細菌が繁殖しやすく、歯肉に炎症を起こすことがあり、この炎症が歯周組織全体に広がると歯周炎(歯槽膿漏)となる。 |
3 | 歯の齲蝕のほか、第三大臼歯(親知らず)の伸長による痛みにも外用歯痛薬は効果がある。 |
4 | 歯槽膿漏薬の外用薬に配合される生薬成分であるカミツレは、歯周組織からの出血を抑える作用を期待して用いられる。 |
【正解2】
1×
歯痛薬には、「齲蝕により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮める」ことを目的として、ジブカイン塩酸塩、テーカイン等の「局所麻酔成分」が用いられる。
2○
3×
第三大臼歯(親知らず)の伸長による痛みの場合、外用歯痛薬の「効果は期待できない」。
4×
カミツレは、「抗炎症、抗菌など」の作用を期待して用いられる。
問 34 禁煙補助剤に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
禁煙補助剤は、ニコチン置換療法に使用される、ニコチンを有効成分とする医薬品であり、咀嚼剤とパッチ製剤がある。
禁煙補助剤は口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、( a )などを摂取した後しばらくは使用を避ける必要がある。
また、( b )系を興奮させる作用を示すため、( c )が配合された医薬品(鎮咳去痰薬、痔疾用薬等)との併用により、その作用を増強させるおそれがある。
1 | aコーヒー b 交感神経 cアドレナリン作動成分 |
---|---|
2 | a炭酸飲料 b 副交感神経 cアドレナリン作動成分 |
3 | a牛乳 b 交感神経 c抗コリン成分 |
4 | aコーヒー b 副交感神経 c抗コリン成分 |
5 | a炭酸飲料 b 交感神経 c抗コリン成分 |
【正解1】
禁煙補助剤は、ニコチン置換療法に使用される、ニコチンを有効成分とする医薬品であり、咀嚼剤とパッチ製剤がある。
禁煙補助剤は口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、( aコーヒー )などを摂取した後しばらくは使用を避ける必要がある。
また、( b交感神経 )系を興奮させる作用を示すため、( cアドレナリン作動成分 )が配合された医薬品(鎮咳去痰薬、痔疾用薬等)との併用により、その作用を増強させるおそれがある。
問 35 滋養強壮保健薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 医薬部外品の保健薬の効能・効果の範囲は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給、筋肉痛に限定されている。 |
---|---|
b | カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分は、医薬部外品の保健薬に認められている成分である。 |
c | 滋養強壮に用いられる漢方処方製剤として、 十全大補湯、補中益気湯があり、いずれも構成生薬としてカンゾウが含まれる。 |
d | ヘスペリジンはビタミン様物質のひとつで、ビタミンDの働きを助ける作用があるとされ、滋養強壮保健薬のほか、かぜ薬等にも配合されている。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 誤 誤 正 誤 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 正 誤 正 正 |
5 | 正 誤 誤 正 |
【正解2】
a×
医薬部外品の保健薬の効能・効果の範囲は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給等に限定され、「筋肉痛等のような特定部位の症状に対する効能・効果については、医薬品においてのみ認められている」。
b×
カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分は、「医薬品においてのみ」認められている。
c〇
d×
ビタミンDではなく、「ビタミンC」である。
問 36 肥満症又は肥胖症に用いられる漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 | 防已黄耆湯は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。 |
---|---|
2 | 防風通聖散は、体力が充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、肥満症に適すとされる。 |
3 | 大柴胡湯は、体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に適すとされる。 |
4 | 構成生薬として防已黄耆湯と防風通聖散にはカンゾウが含まれ、防風通聖散と大柴胡湯にはマオウが含まれている。 |
【正解4】
防己黄耆湯と防風通聖散にはカンゾウが含まれ、防風通聖散にはマオウが含まれているが、「大柴胡湯にはマオウは含まれていない」。
問 37 消毒薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 殺菌・消毒は生存する微生物の数を減らすために行われる処置であり、また滅菌は物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。 |
---|---|
b | 消毒薬が微生物を死滅させる仕組み及び効果は、殺菌消毒成分の種類、濃度、温度、時間、消毒対象物の汚染度、微生物の種類や状態などによって異なる。 |
c | 次亜塩素酸ナトリウムやサラシ粉などの有機塩素系殺菌消毒成分は、強い酸化力により一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示すが、皮膚刺激性が強いため、通常人体の消毒には用いられない。 |
d | クレゾール石ケン液は微生物のタンパク質を変性させ、それらの作用を消失させることから、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用を示す。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(c,d)
【正解1】
a〇
b〇
c×
有機塩素系殺菌消毒成分ではなく、「塩素系殺菌消毒成分」である。
d×
記述は、「エタノール、イソプロパノール」の内容。
クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
問 38 殺虫剤の配合成分とその作用機序に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | ジクロルボス ― アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合して働きを阻害する |
---|---|
b | ペルメトリン ― 直接の殺虫作用ではなく、昆虫の脱皮や変態を阻害する |
c | プロポクスル ― アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合して働きを阻害する |
d | ピリプロキシフェン ― 神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害する |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(b,c)
- 4(b,d)
- 5(c,d)
【正解2】
a〇
b×
ペルメトリン ― 「神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害する」
c〇
d×
ピリプロキシフェン ― 「直接の殺虫作用ではなく、昆虫の脱皮や変態を阻害する」
問 39 一般用検査薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a | 専ら疾病の診断に使用されることが目的とされる医薬品のうち、人体に直接使用されることのないものを体外診断用医薬品という。 |
---|---|
b | 検体中に対象物質が存在しているにもかかわらず、その濃度が検出感度以下のため検査結果が陰性となった場合を偽陽性という。 |
c | 一般用検査薬は、尿糖・尿タンパク検査、妊娠検査、悪性腫瘍や遺伝性疾患の検査に使用されるものがある。 |
d | 一般用検査薬の検査に用いる検体は尿、糞便、鼻汁、唾液、涙液など採取に際して侵襲(採血や穿刺等)のないもののみである。 |
- 1(a,b)
- 2(a,c)
- 3(a,d)
- 4(b,c)
- 5(c,d)
【正解3】
a〇
b×
偽陽性ではなく、「偽陰性」である。
c×
「悪性腫瘍や遺伝性疾患」など重大な疾患の診断に関係するものは「一般用検査薬の対象外」である。
d〇
問 40 尿糖・尿タンパク検査薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a | 検査結果に影響を与える要因として、採尿のタイミングがあり、原則として、尿糖検査は食直前の尿を、尿タンパクの検査は早朝尿(起床直後の尿)を検体とする。 |
---|---|
b | 尿糖値に異常を生じる要因は、一般に高血糖と結びつけて捉えられることが多いが、腎性糖尿等のように高血糖を伴わない場合もある。 |
c | 採尿は、尿道や外陰部等に付着した細菌や分泌物を含めて検査するため、出始めの尿を採取する。 |
d | 通常、尿は弱アルカリ性であるが、食事その他の影響で中性~弱酸性に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 誤 正 誤 正 |
4 | 誤 正 誤 誤 |
5 | 正 誤 誤 正 |
【正解4】
a×
尿糖検査は「食後1~2時間等、検査薬の使用方法に従って採尿を行う」。
b〇
c×
「出始めの尿では、尿道や外陰部等に付着した細菌や分泌物が混入することがあるため、中間尿」を採取する。
d×
通常、尿は「弱酸性」であるが、食事その他の影響で中性~「弱アルカリ性」に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。