令和4年度版登録販売者試験 過去問題集
(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・徳島県)
令和1年度より関西広域連合として実施
徳島県は、令和1年度より関西広域連合として実施
第3章 主な医薬品とその作用
問 1 かぜ薬の配合成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを一つ選べ。
かぜ薬とは、かぜの諸症状の緩和を目的として使用される医薬品の総称である。その中には、鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる成分として( a )、咳を抑える成分として( b )、及びくしゃみや鼻汁を抑える成分として( c )が配合されているものがある。
1 | aグアイフェネシン b イソプロピルアンチピリン cエテンザミド |
---|---|
2 | aグアイフェネシン b ノスカピン cエテンザミド |
3 | aメチルエフェドリン塩酸塩 b イソプロピルアンチピリン cエテンザミド |
4 | aメチルエフェドリン塩酸塩 b イソプロピルアンチピリン cヨウ化イソプロパミド |
5 | aメチルエフェドリン塩酸塩 b ノスカピン cヨウ化イソプロパミド |
【正解5】
かぜ薬とは、かぜの諸症状の緩和を目的として使用される医薬品の総称である。その中には、鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる成分として( aメチルエフェドリン塩酸塩 )、咳を抑える成分として( bノスカピン )、及びくしゃみや鼻汁を抑える成分として( cヨウ化イソプロパミド )が配合されているものがある。
問 2 かぜ薬に含まれる炎症による腫れを和らげる成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | グリチルリチン酸二カリウムの作用本体であるグリチルリチン酸は、化学構造がステロイド性抗炎症成分に類似していることから、抗炎症作用を示すと考えられている。 |
---|---|
b | グリチルリチン酸二カリウムは、血栓を起こすおそれのある人に使用する場合は、医師や薬剤師に相談するなどの対応が必要である。 |
c | トラネキサム酸は、体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、腫れを和らげる。 |
d | トラネキサム酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 誤 正 誤 誤 |
4 | 正 誤 正 誤 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解4】
a〇
b×
「トラネキサム酸」は、血栓を起こすおそれのある人に使用する場合は、医師や薬剤師に相談するなどの対応が必要である。
c〇
d×
「グリチルリチン酸」を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがある。
問 3 体力虚弱のもののかぜの症状緩和に用いることができる漢方処方製剤の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 葛根湯 |
---|---|
b | 麻黄湯 |
c | 香蘇散 |
d | 小柴胡湯 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 誤 誤 正 |
3 | 誤 誤 正 誤 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 誤 誤 誤 正 |
【正解3】
a×
葛根湯:体力中等度以上
b×
麻黄湯:体力充実
c〇
d×
小柴胡湯:体力中等度
問 4 鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 芍薬甘草湯は、体力中等度以下で手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりに適すとされる。 |
---|---|
b | 疎経活血湯は、体力中等度で、痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされる。 |
c | 麻杏薏甘湯は体力中等度なものの関節痛、神経痛、筋肉痛、いぼ、手足のあれに適すとされる。 |
d | 釣藤散は、体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のあるものに適すとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 正 正 |
4 | 正 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解3】
a×
記述は、「呉茱萸湯」の内容。
芍薬甘草湯は、体力に関わらず使用でき、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。
b〇
c〇
d〇
問 5 一般用医薬品の解熱鎮痛薬を購入する際に、受診勧奨が必要と考えられる症状の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 激しい腹痛や下痢などの消化器症状を伴う発熱 |
---|---|
b | 1週間以上続く発熱 |
c | 年月の経過に伴って次第に増悪していくような月経痛 |
d | 起床時に関節のこわばりを伴う関節痛 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 正 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 正 正 正 正 |
【正解5】
a〇
b〇
c〇
d〇
問 6 次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。
1 | 加味帰脾湯 |
---|---|
2 | 桂枝加竜骨牡蛎湯 |
3 | 抑肝散 |
4 | 柴胡加竜骨牡蛎湯 |
5 | 小建中湯 |
【正解1】
問 7 一般用医薬品に含まれる有効成分とアルコールとの相互作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | アルコールは、アスピリンによる胃腸障害を減弱する。 |
---|---|
b | アルコールは、解熱鎮痛成分の吸収に影響するが、代謝に影響を与えることはない。 |
c | ジフェンヒドラミン塩酸塩は、アルコールとともに服用すると、薬効や副作用が減弱されるおそれがある。 |
d | アセトアミノフェンは、アルコールとともに服用すると、肝機能障害が起こりやすくなる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 誤 正 正 誤 |
3 | 誤 誤 正 正 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 誤 誤 誤 |
【正解4】
a×
アルコールは、アスピリンによる胃腸障害を「増強」する。
b×
アルコールは、解熱鎮痛成分の吸収や「代謝に影響を与える」。
c×
ジフェンヒドラミン塩酸塩は、アルコールとともに服用すると、薬効や副作用が「増強」されるおそれがある。
d〇
問 8 一般用医薬品の催眠鎮静薬及びその配合成分等に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 特段の基礎疾患がない人において、ストレス、疲労、時差ぼけ等の睡眠リズムの乱れが原因の一時的な不眠は、一般用医薬品で対処可能である。 |
---|---|
b | 入眠障害、熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒等の症状が慢性的に続いている不眠は、抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬により対処可能である。 |
c | 15歳未満の小児では、抗ヒスタミン成分により眠気とは反対の中枢興奮などの副作用が起きやすいため、使用は避ける。 |
d | 妊娠中にしばしば生じる睡眠障害は、ホルモンのバランスや体形の変化等が原因であり、睡眠改善薬の適用対象でない。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 誤 正 正 |
【正解5】
a〇
b×
入眠障害、熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒等の症状が慢性的に続いている不眠は、「医療機関を受診させるなどの対応が必要」である。
c〇
d〇
問 9 眠気防止薬の有効成分として配合されるカフェインに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 脳を興奮させる作用があり、脳が過剰に興奮すると、副作用として振戦(震え)、めまい、不安、頭痛等を生じることがある。 |
---|---|
b | 心筋を興奮させる作用があり、副作用として、動悸が現れることがある。 |
c | 腎臓におけるナトリウムイオンの再吸収促進作用があり、尿量を減少させる。 |
d | 胃液分泌抑制作用があり、その結果、副作用として胃腸障害(食欲不振・悪心・嘔吐)が現れることがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 誤 誤 正 誤 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解3】
a〇
b〇
c×
腎臓におけるナトリウムイオンの再吸収「抑制」作用があり、尿量を「増加」させる。
d×
胃液分泌「亢進」作用がある。
問 10 乗物酔い防止薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 不安や緊張などの心理的要因による影響を和らげることを目的として、アリルイソプロピルアセチル尿素のような鎮静成分が配合されている場合がある。 |
---|---|
b | アミノ安息香酸エチルは、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として用いられる。 |
c | メクリジン塩酸塩は、吐きけの防止・緩和を目的として配合されることがある抗ヒスタミン成分である。 |
d | ジフェニドール塩酸塩は、胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげる。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 正 正 正 正 |
4 | 正 誤 正 誤 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解4】
a〇
b×
記述は、「カフェインやジプロフィリン等のキサンチン系成分」の内容。
アミノ安息香酸エチルは、局所麻酔成分。
c〇
d×
記述は、「アミノ安息香酸エチル」の内容。
ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す抗めまい成分。
問 11 咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤及び生薬成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 麻杏甘石湯は、体力中等度以上で、咳が出て、ときにのどが渇くものの咳、小児喘息、気管支喘息、気管支炎、感冒、痔の痛みに適すとされる。 |
---|---|
b | 半夏厚朴湯は、構成生薬としてカンゾウを含むため、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要である。 |
c | キョウニンは、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を興奮させる作用を示すとされる。 |
d | 麦門冬湯は、体力中等度で、気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、かぜをひきやすく、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴うものの小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症、虚弱体質に適すとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 誤 誤 |
4 | 誤 誤 正 正 |
5 | 誤 誤 正 誤 |
【正解3】
a〇
b×
半夏厚朴湯は、カンゾウを「含まない」。
c×
キョウニンは、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を「鎮静」させる作用を示すとされる。
d×
記述は、「柴朴湯」の内容。
麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされる。
問 12 胃に作用する薬及びその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a | 消化成分のうち、胆汁分泌促進作用があるものは肝臓病の症状を悪化させるおそれがある。 |
---|---|
b | 制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下すると考えられている。 |
c | 健胃薬は、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素を補う等により、胃の内容物の消化を助けることを目的とする医薬品である。 |
d | ピレンゼピン塩酸塩などの胃液分泌抑制成分は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを促進する。 |
- 1(a、b)
- 2(a、d)
- 3(b、c)
- 4(c、d)
【正解1】
a〇
b〇
c×
記述は、「消化薬」の内容。
健胃薬は、弱った胃の働きを高めることを目的とする医薬品。
d×
胃液分泌抑制成分は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを「抑える」。
問 13 胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 安中散は、体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいものの胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急・慢性胃炎に適すとされる。 |
---|---|
b | 六君子湯は、体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐に適すとされる。 |
c | 平胃散は、体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、ときに吐きけ、食後に腹が鳴って下痢の傾向のあるものの食べすぎによる胃のもたれ、急・慢性胃炎、消化不良、食欲不振に適すとされる。 |
d | 人参湯は、体力中等度以下で腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐きけ、嘔吐などを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適すとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 誤 正 正 誤 |
3 | 誤 誤 正 正 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 正 誤 誤 正 |
【正解2】
a×
記述は、「人参湯」の内容。
b〇
c〇
d×
記述は、「安中散」の内容。
問 14 整腸薬又は止瀉薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸の抗菌作用とベルベリンの収斂作用による止瀉を期待して用いられる。 |
---|---|
b | トリメブチンマレイン酸塩は、腸内細菌のバランスを整える作用による整腸を期待して用いられる。 |
c | ロペラミド塩酸塩は、水あたりや食あたりによる下痢の症状に用いることを目的として配合される。 |
d | 次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜を引きしめることにより、腸粘膜を保護する。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 正 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 正 誤 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 正 誤 正 |
【正解4】
a×
タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸の「収斂」作用とベルベリンの「抗菌」作用による止瀉を期待して用いられる。
b×
記述は、「ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ラクトミン、乳酸菌、酪酸菌等の生菌成分」の内容。
トリメブチンマレイン酸塩は、消化管の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用がある。
c×
ロペラミド塩酸塩は、「食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢」の症状に用いられることを目的としており、「食あたりや水あたりによる下痢については適用対象でない」。
d〇
問 15 瀉下薬の配合成分に関する記述について、誤っているものを一つ選べ。
1 | ピコスルファートナトリウムは、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増すとともに糞便を柔らかくする。 |
---|---|
2 | センノシドは、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。 |
3 | ヒマシ油は、その分解物が小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。 |
4 | 水酸化マグネシウム等の無機塩類は、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、また、大腸を刺激して排便を促す。 |
5 | マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされている。 |
【正解1】
1×
記述は、「カルメロースナトリウム等の膨潤性瀉下成分」の内容。
ピコスルファートナトリウムは、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示す。
2〇
3〇
4〇
5〇
問 16 胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | ブチルスコポラミン臭化物は、鎮痛鎮痙のほか、胃酸過多や胸やけに対する効果も期待して用いられる。 |
---|---|
b | ロートエキスには、縮瞳による目のかすみや排尿困難といった副作用が現れることがある。 |
c | オキセサゼインは、消化管の粘膜及び平滑筋に対する局所麻酔作用による鎮痛鎮痙効果を期待して用いられる。 |
d | パパベリン塩酸塩は、胃液分泌を抑える作用もあるため、胃酸過多や胸焼けに対する効果も期待して用いられる。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 誤 正 正 |
【正解3】
a〇
b×
ロートエキスには、「散瞳」による目のかすみや排尿困難といった副作用が現れることがある。
c〇
d×
パパベリン塩酸塩は、胃液分泌を抑える作用は「見出されない」。
問 17 一般用医薬品の強心薬の配合成分とその配合目的としての作用及び使用の際の注意事項に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | リュウノウ ー 中枢神経系の刺激による気つけの効果が期待できる強心成分である。 |
---|---|
b | ゴオウ ー 強心作用を示すほか、興奮を静める作用があるとされる。 |
c | ジャコウ ー 微量で強い強心作用を示すため、1日用量は5mg以下に定められている。 |
d | センソ ー 強心作用を示すほか、皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示すとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 誤 誤 正 |
3 | 誤 正 正 正 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解4】
a×
リュウノウは、「強心成分ではない」。
b〇
c×
記述は、「センソ」の内容。
d〇
問 18 一般用医薬品の高コレステロール改善薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | ビタミンB6は、酵素によりフラビンアデニンジヌクレオチドへと活性化され、補酵素として働く。 |
---|---|
b | ビタミンEは、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管の血行促進作用があるとされる。 |
c | リノール酸は、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成するとされ、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。 |
d | 大豆油不けん化物(ソイステロール)には、低密度リポタンパク質(LDL)等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、高密度リポタンパク質(HDL)産生を高める作用があるとされる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 誤 正 正 誤 |
3 | 誤 誤 正 正 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 誤 誤 誤 |
【正解2】
a×
記述は、「ビタミンB2」の内容。
b〇
c〇
d×
記述は、「パンテチン」の内容。
大豆油不けん化物(ソイステロール)には、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされる。
問 19 ダイエット中の25歳女性が、最近、疲れやすく血色不良があり、次の成分の一般用医薬品の貧血用薬(鉄製剤)を購入する目的で店舗を訪れた。この貧血用薬(鉄製剤)に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
1錠中:
成分 分量 内訳
溶性ピロリン酸第二鉄 79.5 mg (鉄 10mg)
アスコルビン酸 50 mg
トコフェロール酢酸エステル 10 mg
シアノコバラミン 50 μg
葉酸 1 mg
a この医薬品を服用した後に便が黒くなることがあるが、服用前から便が黒い場合は貧血の原因として消化管内で出血している場合もあるため、服用前の便の状況との対比が必要である。
b 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされ、消化器系への副作用を軽減するためにも、この医薬品は食前に服用することが望ましい。
c この医薬品は、緑茶や紅茶で服用すると、鉄の吸収が良くなり、効果が高まることが期待できる。
d この医薬品には、鉄分のほか、正常な赤血球の形成に働くビタミンが配合されている。
1 | a正 b誤 c 正 d誤 |
---|---|
2 | a誤 b正 c 正 d誤 |
3 | a誤 b誤 c 正 d正 |
4 | a正 b正 c 誤 d誤 |
5 | a正 b誤 c 誤 d正 |
【正解5】
a〇
b×
消化器系への副作用を軽減するには、「食後」に服用することが望ましい。
c×
服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物(緑茶、紅茶、コーヒー、ワイン、柿等)を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が悪くなることがあるので、服用前後はそれらの摂取を控えることとされている。
d〇
問 20 65歳男性で排便に伴う切れ痔の痛みと出血の症状があるため、次の成分の一般用医薬品の外用痔疾用薬を購入する目的で店舗を訪れた。この外用痔疾用薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
1個(1.4g)中:
成分 分量
リドカイン塩酸塩 60 mg
メチルエフェドリン塩酸塩 5 mg
ヒドロコルチゾン酢酸エステル 5 mg
イソプロピルメチルフェノール 2 mg
アラントイン 20 mg
卵黄油 100 mg
ユーカリ油 2 mg
a この医薬品に配合されるリドカイン塩酸塩は、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。
b この医薬品には、交感神経系を刺激する成分が配合されているので、高齢者ではその適否を十分考慮し、使用する場合には慎重な使用がなされることが重要である。
c この医薬品には、血管収縮作用による止血効果を期待して、アラントインが配合されている。
d この医薬品には、粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を目的として、卵黄油が配合されている。
1 | a正 b正 c誤 d正 |
---|---|
2 | a正 b正 c誤 d誤 |
3 | a誤 b正 c正 d誤 |
4 | a誤 b正 c誤 d正 |
5 | a誤 b誤 c正 d誤 |
【正解1】
a〇
b〇
c×
記述には、「メチルエフェドリン塩酸塩」が当てはまる。
アラントインは、痔による肛門部の創傷の治癒を促す組織修復成分。
d〇
問 21 次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の渇きがあるものの更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎に適すとされる。
まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。
1 | 温経湯 |
---|---|
2 | 当帰芍薬散 |
3 | 桂枝茯苓丸 |
4 | 四物湯 |
5 | 柴胡桂枝乾姜湯 |
【正解5】
問 22 車で通勤する30歳女性が、仕事中に咳がひどく、周りに迷惑がかからないように咳を鎮めたいため、次の成分の一般用医薬品の鎮咳去痰薬を購入する目的で店舗を訪れた。この女性に対する登録販売者の対応に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
60mL中:
成分 分量
ジヒドロコデインリン酸塩 30 mg
グアイフェネシン 170 mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 12 mg
無水カフェイン 62 mg
a この医薬品は12歳未満の小児には使用できないことから、本人が使用することを確認した。
b 授乳中の人は、この医薬品を服用しないか、服用する場合は授乳を避ける必要があると購入者に説明した。
c この医薬品には、鎮咳成分、去痰成分及び抗ヒスタミン成分が含まれることを説明した。
d この医薬品を服用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避けるよう説明した。
1 | a正 b正 c 正 d正 |
---|---|
2 | a誤 b誤 c 正 d正 |
3 | a誤 b誤 c 誤 d正 |
4 | a正 b正 c 誤 d誤 |
5 | a正 b誤 c 正 d誤 |
【正解1】
a〇
b〇
c〇
d〇
問 23 一般用医薬品の鼻炎用内服薬に配合されている成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | プソイドエフェドリン塩酸塩が配合されている場合は、長期間にわたって連用した場合、薬物依存につながるおそれがある。 |
---|---|
b | 鼻腔における副交感神経の働きを抑えることで、鼻汁の分泌やくしゃみを抑えることを目的として、ベラドンナ総アルカロイドが配合されている場合がある。 |
c | クレマスチンフマル酸塩が配合されている場合は、抗ヒスタミン作用以外にコリン作用(アセチルコリンに類似した作用)も示すため、使用には注意が必要である。 |
d | 鼻粘膜の血管を拡張させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、フェニレフリン塩酸塩が配合されている場合がある。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 誤 正 正 正 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解3】
a〇
b〇
c×
抗ヒスタミン作用以外に「抗コリン」作用も示す。
d×
鼻粘膜の血管を「収縮」させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
問 24 一般用医薬品のアレルギー用薬及びアレルギー症状の治療に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 鼻炎用内服薬と鼻炎用点鼻薬は、同じ成分または同種の作用を有する成分が重複することもあり、医薬品の販売等に従事する専門家はそれらが併用されることのないよう注意が必要である。 |
---|---|
b | アトピー性皮膚炎が疑われる場合やその診断が確定している場合は、医師の受診を勧めることが重要である。 |
c | 皮膚感染症による湿疹の痒み症状に対しては、アレルギー用薬を使用して症状の緩和を図るのではなく、皮膚感染症そのものへの対処を優先する必要がある。 |
d | 医療機関での検査によりアレルゲンを厳密に特定した場合は、医師の指導の下、減感作療法が行われることがある。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 正 正 正 正 |
4 | 正 誤 正 誤 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解3】
a〇
b〇
c〇
d〇
問 25 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑えることにより、鼻アレルギー症状を緩和することを目的として、配合されている場合がある。 |
---|---|
b | クロルフェニラミンマレイン酸塩は、肥満細胞から遊離したヒスタミンとヒスタミン受容体との結合を妨げることにより、鼻アレルギー症状を緩和することを目的として、配合されている場合がある。 |
c | テトラヒドロゾリン塩酸塩は、鼻粘膜を通っている血管を拡張させる作用を示すため、鼻粘膜症状の緩和を目的として配合されている場合がある。 |
d | アドレナリン作動成分を含む鼻炎用点鼻薬は、長期連用は避けることとされており、3日間位使用しても症状の改善がみられない場合には、使用を中止して医療機関を受診するなどの対応が必要である。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 正 |
2 | 正 正 誤 誤 |
3 | 誤 正 正 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 誤 誤 正 誤 |
【正解1】
a〇
b〇
c×
鼻粘膜を通っている血管を「収縮」させる作用を示す。
d〇
問 26 眼科用薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはない。 |
---|---|
b | 点眼薬は、結膜嚢(結膜で覆われた眼瞼の内側と眼球の間の空間)に適用するものであるが、1滴の薬液量は結膜嚢の容積の50%程度に設定されている。 |
c | 点眼薬は無菌的に製造されるが、法の規定により必ず防腐剤が配合されている。 |
d | 点眼後は、しばらくまばたきを繰り返して、薬液を結膜嚢内に行き渡らせるとよい。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 誤 正 正 誤 |
3 | 誤 誤 正 正 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 誤 誤 誤 |
【正解5】
a〇
b×
1滴の薬液の量は約50μLであるのに対して、結膜嚢の容積は30μL程度とされている。
c×
1回使い切りタイプとして防腐剤を含まない製品もある。
d×
点眼後は、しばらく「眼瞼を閉じて」、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。
問 27 一般用医薬品の眼科用薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | ネオスチグミンメチル硫酸塩は、毛様体におけるアセチルコリンの働きを抑えることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。 |
---|---|
b | ヒスタミンの働きを抑えることにより、目の痒みを和らげることを目的として、ケトチフェンフマル酸塩が配合されている場合がある。 |
c | パンテノールは、結膜の充血を改善するのに必須なビタミン成分である。 |
d | イプシロン-アミノカプロン酸は、目の乾きを改善する有効成分として眼科用薬に用いられる。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 誤 正 誤 誤 |
4 | 正 誤 正 誤 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解3】
a×
ネオスチグミンメチル硫酸塩は、毛様体におけるアセチルコリンの働きを「助ける」。
b〇
c×
パンテノールは、「自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分であり、目の調節機能の回復を促す効果を期待して用いられる」。
結膜の充血を改善するビタミン成分は、ビタミンE。
d×
イプシロン-アミノカプロン酸は、「炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる」。
目の乾きを改善する成分は、コンドロイチン硫酸ナトリウムや精製ヒアルロン酸ナトリウム等。
問 28 次の成分を含む鎮痛消炎貼付剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
100g中:
成分 分量
サリチル酸グリコール 2.0 g
トコフェロール酢酸エステル 1.0 g
メントール 1.0 g
a サリチル酸グリコールは、局所刺激により患部の血行を促し、また末梢の知覚神経に軽い麻痺を起こすことにより、鎮痛作用をもたらす。
b トコフェロール酢酸エステルは、患部局所の血行を促す目的で配合されているが、血液凝固を抑える働きもあるため、血友病などの出血性血液疾患の診断を受けた人では使用を避ける。
c メントールは、冷感刺激成分であり、患部の血行を促す効果や鎮痛・鎮痒効果を期待して配合されている。
d 本剤は、打撲や捻挫などの急性の腫れや熱感を伴う症状には適さない。
1 | a正 b正 c誤 d正 |
---|---|
2 | a誤 b誤 c正 d誤 |
3 | a正 b正 c正 d誤 |
4 | a正 b誤 c正 d誤 |
5 | a誤 b正 c誤 d正 |
【正解4】
a〇
b×
「ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム」は、血液凝固を抑える働きもあるため、血友病などの出血性血液疾患の診断を受けた人では使用を避ける。
c〇
d×
打撲や捻挫などの急性の腫れや熱感を伴う症状に対しては、冷感刺激成分(メントール)が配合された外用鎮痛薬が適す。
問 29 外皮用薬及びその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a | 紫雲膏は、ひび、あかぎれ、しもやけ、うおのめ、あせも、ただれ、外傷、火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷、湿疹・皮膚炎に適すとされる。 |
---|---|
b | ナファゾリン塩酸塩は、創傷面に浸透して、血管を収縮させることによって創傷面からの出血を抑制する効果がある。 |
c | サリチル酸は、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。 |
d | イブプロフェンの誘導体であるイブプロフェンピコノールは、吹き出物に伴う皮膚の発赤や腫れを抑えるほか、鎮痛作用も期待して配合される。 |
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(b、d)
- 4(c、d)
【正解1】
a〇
b〇
c×
記述は、「イオウ」の内容。
サリチル酸は、角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示す。
d×
イブプロフェンピコノールは、鎮痛作用はほとんど「期待されない」。
問 30 外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 貼付剤は、同じ部位に連続して貼付すると、かぶれ等を生じやすくなる。 |
---|---|
b | スプレー剤やエアゾール剤は、できるだけ吸入しないよう、口や鼻から遠ざけ、患部の至近距離から噴霧することが望ましい。 |
c | 一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には、有効成分の浸透性が高い液剤が適している。 |
d | 温感刺激成分が配合された外皮用薬は、貼付部位をコタツ等の保温器具で温めると強い痛みを生じやすくなるほか、いわゆる低温やけどを引き起こすおそれがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 正 正 |
4 | 正 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 誤 正 |
【正解4】
a〇
b×
スプレー剤やエアゾール剤は、患部から「十分離して」噴霧する。
c×
じゅくじゅくと浸潤している患部には、「軟膏」が適している。
液剤は、皮膚が厚く角質化している部分に適している。
d〇
問 31 毛髪用薬の配合成分とその配合目的としての作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | カルプロニウム塩化物 ー アセチルコリンに類似した作用により、頭皮の血管拡張と毛根への血行を促進する。 |
---|---|
b | エストラジオール安息香酸エステル ー 女性ホルモンの作用により、脱毛を抑制する。 |
c | ヒノキチオール ー 頭皮の脂質代謝を高め、余分な皮脂を取り除く。 |
d | カシュウ ー 頭皮の血行を促進し、炎症を抑制する。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 誤 誤 |
4 | 誤 誤 正 正 |
5 | 誤 誤 正 誤 |
【正解1】
a〇
b〇
c×
ヒノキチオール ― 「抗菌、抗炎症等。」
d×
カシュウ ― 「頭皮の脂質代謝を高め、余分な皮脂を取り除く。」
問 32 歯槽膿漏薬及び口内炎用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | セチルピリジニウム塩化物は、歯槽膿漏薬において細菌の繁殖を抑えることを目的として配合されている。 |
---|---|
b | イソプロピルメチルフェノールは、炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える作用を期待して配合されている。 |
c | グリチルレチン酸は、歯周組織や口腔粘膜の炎症を和らげることを目的として配合されている。 |
d | アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、口内炎時の口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合される。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 誤 正 正 |
【正解5】
a〇
b×
記述は、「カルバゾクロム」の内容。
イソプロピルメチルフェノールは、殺菌消毒成分。
c〇
d〇
問 33 一般用医薬品の禁煙補助剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a | 禁煙補助剤は、鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、痔疾用薬等のアドレナリン作動成分が配合された医薬品と併用すると、これら併用された医薬品の作用を増強させるおそれがある。 |
---|---|
b | 咀嚼剤は、ゆっくりと断続的に噛むことにより口腔内に放出されたニコチンが、主として腸管から吸収されて循環血液中に移行することにより効果を発揮する。 |
c | 咀嚼剤は、口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料を摂取した後しばらくは使用を避ける。 |
d | 禁煙補助剤の使用開始から1~2週間の間に、血中ニコチン濃度の上昇によって生じるニコチン離脱症状(イライラ感、集中困難、落ち着かない等)が現れることがある。 |
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(b、d)
- 4(c、d)
【正解2】
a〇
b×
口腔内に放出されたニコチンが、「口腔粘膜」から吸収されて循環血液中に移行する。
c〇
d×
「禁煙開始」から1~2週間の間に、血中ニコチン濃度の「低下」によって生じるニコチン離脱症状が現れることが多い。
問 34 ビタミン主薬製剤に配合されるビタミン成分のうち、次の記述にあてはまる最も適切なものを一つ選べ。
炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用や、腸管運動を促進する働きがある。
その主薬製剤は、神経痛、筋肉痛・関節痛(肩・腰・肘・膝痛、肩こり、五十肩など)、手足のしびれ、便秘、眼精疲労(慢性的な目の疲れ及びそれに伴う目のかすみ・目の奥の痛み)の症状の緩和、脚気症状の緩和に用いられる。
1 | ビタミンA |
---|---|
2 | ビタミンB1 |
3 | ビタミンB2 |
4 | ビタミンB6 |
5 | ビタミンB12 |
【正解2】
問 35 滋養強壮保健薬の配合成分及び生薬成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | ヘスペリジンは、ビタミン様物質のひとつで、骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きを期待して、滋養強壮保健薬に配合されている場合がある。 |
---|---|
b | ハンピは、強壮、血行促進、性機能の亢進等の作用を期待して用いられる。 |
c | グルクロノラクトンは、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあるとされる。 |
d | アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、筋肉にのみ存在し、細胞の機能が正常に働くために重要な物質である。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 誤 正 正 誤 |
3 | 誤 誤 正 正 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 正 誤 誤 正 |
【正解2】
a×
ヘスペリジンは、ビタミン様物質のひとつで、「ビタミンCの吸収を助ける等の作用がある」。
骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きがあるのは、アスパラギン酸ナトリウム。
b〇
c〇
d×
アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、「筋肉や脳、心臓、目、神経等、体のあらゆる部分」に存在する。
問 36 漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 漢方薬とは、古来に中国において発展してきた伝統医学で用いる薬剤全体を概念的に広く表現する時に用いる言葉である。 |
---|---|
b | 現代では、一般用医薬品の漢方処方製剤として、処方に基づく生薬混合物の浸出液を濃縮して調製された乾燥エキス製剤を散剤等に加工したもののみが、市販されている。 |
c | 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要である。 |
d | 漢方の病態認識には、虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 誤 誤 正 正 |
3 | 誤 誤 誤 正 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解2】
a×
古来に「中国から伝わり、日本」において発展してきた伝統医学(漢方医学)で用いる薬剤全体を概念的に広く表現する時に用いる言葉である。
b×
軟エキス剤、伝統的な煎剤用の刻み生薬の混合物、処方に基づいて調整された丸剤等も存在する。
c〇
d〇
問 37 次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
1 | 黄連解毒湯 |
---|---|
2 | 清上防風湯 |
3 | 防風通聖散 |
4 | 大柴胡湯 |
5 | 防已黄耆湯 |
【正解5】
問 38 消毒薬、殺菌消毒成分及びその取扱い上の注意に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 酸性やアルカリ性の消毒薬が目に入った場合は、中和剤を使って早期に十分な時間(15分間以上)洗眼するのがよい。 |
---|---|
b | サラシ粉などの塩素系殺菌消毒成分は、強い酸化力により、一般細菌類、真菌類に対し殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する作用はない。 |
c | エタノールは、微生物のタンパク質の変性作用を有し、結核菌を含む一般細菌類のみならず、真菌類に対しても殺菌消毒作用を示す。 |
d | クレゾール石ケン液の原液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、大部分のウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 誤 誤 正 |
3 | 誤 誤 正 誤 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 誤 誤 誤 正 |
【正解3】
a×
「流水」で十分に(15分間以上)洗眼する。中和剤は、状態が悪化するおそれがあるため適切ではない。
b×
一般細菌類、真菌類、「ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示す」。
c〇
d×
結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、「大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない」。
問 39 殺虫剤・忌避剤及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 忌避剤は、衛生害虫が疾病を媒介するのを防止する効果に加え、虫さされによる痒みなどの症状を和らげる効果を有する。 |
---|---|
b | 野外など医薬部外品の殺虫剤(蚊取り線香など)の効果が十分には期待できない場所では、忌避剤を用いて蚊による吸血の防止を図る。 |
c | ディートを含有する忌避剤は、生後6ヶ月未満の乳児については、顔面への使用を避け、1日の使用限度(1日1回)を守って使用する必要がある。 |
d | スプレー剤となっている忌避剤を顔面に使用する場合は、直接顔面に噴霧せず、いったん手のひらに噴霧してから必要な場所に塗布する等の対応が必要である。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 誤 誤 正 |
3 | 誤 正 正 正 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解4】
a×
忌避剤には、虫さされによる痒みなどの症状を和らげる効果は「ない」。
b〇
c×
ディートを含有する忌避剤は、「生後6ヶ月未満の乳児への使用を避ける」。
生後6ヶ月から12歳未満までの小児については、顔面への使用を避ける。
1日の使用限度は、6ヶ月以上2歳未満は1日1回、2歳以上12歳未満は1日1~3回。
d〇
問 40 一般用検査薬の妊娠検査薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a | 妊娠検査薬は、通常、実際に妊娠が成立してから4週目前後の尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン濃度を検出感度としている。 |
---|---|
b | 一般的な妊娠検査薬は、月経予定日を過ぎて概ね1週目以降に検査することが推奨されている。 |
c | 妊娠検査薬の検出反応は、検出対象となる物質と特異的に反応する抗体や酵素を用いたものであるため、検査操作を行う場所の室温が極端に高温の場合には影響を受けるが、室温が極端に低温の場合には影響を受けにくい。 |
d | 経口避妊薬や更年期障害治療薬などのホルモン剤を使用している人では、妊娠していなくても検査結果が陽性となることがある。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 誤 正 正 |
【正解2】
a〇
b〇
c×
検査操作を行う場所の室温が極端に高いか、又は「低い場合にも影響を受ける」。
d〇