- ワンポイントレッスン
さて問題。これは何の人数でしょう。
三幸学園の講師数?(そんなにいたっけ)
登録販売者試験の全国合格者数?(だとするとヤバイ)
実はこれ、医薬品の副作用で、重い皮膚障害を起こした人の人数です。
厚生労働省の発表(2012年度)で、新聞コラムにものっていたので、そういえば読んだという人もいるのでは。
薬の副作用にはいろいろあるけれど、中でも見逃されやすく、ほっておくと重篤化してとりかえしのつかない状態になってしまうことがあるのがこの皮膚障害だよね。薬を使ったことによって、じんましんがでたり、赤い斑点やぶつぶつが全身にできたら、薬疹の可能性がある。
さらに重症化すると、皮膚表面だけでなく、口や目などの粘膜にも症状が現れる。こうなると、皮膚粘膜眼症候群(発見者の名前からスティーブンス・ジョンソン症候群SJS)そして最も重い中毒性表皮壊死症(英語表記の略からTEN)とよばれる病態だ。
原因となる医薬品はほとんどすべて。特定できない。でも調べてみると、解熱鎮痛薬や、抗生物質でおこることが多い。医療用はもちろん、一般用医薬品でも起こり、今回の厚生労働省によると一般用医薬品によるものは95例あったということです。
薬によって、なぜこのような皮膚症状が現れるのだろう。原因ははっきり分かっていない(わかっていれば対策も立てやすいのだけど、そういうわけにいかない)。ただ、アレルギーが関係していることは確か。即時型の場合は数分で起こり、遅延型だと数週間後に起こることもある。はじめて使う薬より、何回も使った薬で起こることが多いのは、その薬に対して抗体ができるからだ。
アレルギー体質でなくても、疲れているときに薬の副作用は起こりやすい。
ハロウィン。だけど、パーティ疲れで、顔がかぼちゃみたいにぶつぶつってことにならないようにね。
では、当コラムでまたね。