- ワンポイントレッスン
ユキエ「すごい汗。どうしたの」
サブロウ「ペルセウス流星群に気を取られて」
ユキエ「流星?ステキ」
サブロウ「窓あけっぱなしにしていたら、いつのまにか眠ってしまい」
ユキエ「……」
サブロウ「講義の時間ぎりぎりで飛び起きて」
ユキエ「それで駅から走ってきて汗だくってわけ?サイテー」
サブロウ「すいません。でも蒸し暑くって寝苦しかったです」
ユキエ「確かに。からっとしているときはそうでもないのに、湿度が高いときって、どうして不快に感じるのかしら」
汗には体温を調節する役割があるよね。
体温が上昇すると、発汗が促される。汗は蒸発するとき、肌から熱を奪う。そうして体温を下げてくれるー。でもこう湿度が高いと、なかなか汗は蒸発しないわな。体温も下がらない。
ユキエ「汗が流れてきても、体温を下げてくれないっていうわけか」
暑いときだけでなく、緊張したり、興奮したり、ストレスを感じたりしたときも汗が出てくる。これはね、交感神経がはたらいたことによるんだよ。
汗腺は交感神経にコントロールされている。これがポイント。
ふつうなら、交感神経だけでなく副交感神経もいっしょになってコントロールしている。それが自律神経のしくみ。ところが、どういうわけか汗腺はそうではない。副交感神経が通じていない。単独支配になっている。
汗腺には2種類ある。
ユキエ「エクリン腺とアポクリン腺です」
皮膚に直接開いているのがエクリン腺。主に体温調節の汗を出している。それに対して、毛穴に開いているのがアポクリン腺。脂肪も混ざり強いにおいになることがある。
サブロウ「エクリン星とアポクリン星?」
ユキエ「キミ、まだ流星群から覚めてないみたい」