令和4年度版登録販売者試験 過去問題集
(東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県)
令和1年度より関西広域連合として実施
徳島県は、令和1年度より関西広域連合として実施
第2章 人体の働きと医薬品
問 1 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 消化管は、口腔から肛門まで続く管で、平均的な成人で全長約9mある。 |
---|---|
b | ペプシノーゲンは、胃酸によって主に炭水化物を消化する酵素であるペプシンとなり、胃酸とともに胃液として働く。 |
c | 唾液は、殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用がある。 |
d | 小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸であり、明確な境目がある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 誤 誤 誤 正 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解5】
a○
b×
ペプシノーゲンは胃酸によって、「タンパク質」を消化する酵素であるペプシンとなる。
c○
d×
空腸と回腸の明確な境目は「ない」。
問 2 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 胃は上腹部にある中空の臓器で、中身が空の状態では扁平に縮んでいる。 |
---|---|
b | 炭水化物主体の食品は、脂質分の多い食品に比べ、胃内での滞留時間が長い。 |
c | 食道の上端と下端には括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。 |
d | 消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼(食物を噛み、口腔内で粉砕すること)や消化管の運動による機械的消化とがある。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 正 正 |
2 | 正 誤 正 正 |
3 | 正 正 誤 誤 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 正 誤 正 誤 |
【正解2】
a○
b×
炭水化物主体の食品は、脂質分の多い食品に比べ、胃内での滞留時間が「短い」。
c○
d○
問 3 肝臓及び胆汁に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 小腸で吸収されたグリコーゲンは、血液によって肝臓に運ばれてブドウ糖として蓄えられる。 |
---|---|
b | 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等を貯蔵することはできるが、水溶性ビタミンであるビタミンB6、B12等は貯蔵することができない。 |
c | 胆汁に含まれるビリルビン(胆汁色素)は、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物である。 |
d | 胆汁には、過剰のコレステロール等を排出する役割がある。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 正 |
2 | 正 誤 正 誤 |
3 | 誤 正 誤 正 |
4 | 正 正 誤 誤 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解5】
a×
小腸で吸収された「ブドウ糖」は、血液によって肝臓に運ばれて「グリコーゲン」として蓄えられる。
b×
肝臓は、脂溶性ビタミンのほか、「水溶性ビタミンも貯蔵する」。
c○
d○
問 4 大腸及び肛門に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | S状結腸に溜まった糞便が直腸へ送られてくると、その刺激に反応して便意が起こる。 |
---|---|
b | 腸の内容物は、大腸の運動によって腸管内を通過するに従って水分とナトリウム、カリウム、リン酸等の電解質の吸収が行われ、固形状の糞便となる。 |
c | 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンEを産生している。 |
d | 肛門は、直腸粘膜が皮膚へと連なる体外への開口部であり、直腸粘膜と皮膚の境目になる部分には歯状線と呼ばれるギザギザの線がある。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 誤 正 誤 正 |
3 | 正 正 誤 正 |
4 | 正 正 正 誤 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解3】
a○
b○
c×
大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要な「ビタミンK」を産生している。
d○
問 5 呼吸器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 喉頭の大部分と気管から気管支までの粘膜は線毛上皮で覆われており、吸い込まれた粉塵、細菌等の異物は、気道粘膜から分泌される粘液にからめ取られる。 |
---|---|
b | 咽頭は、喉頭と気管の間にある軟骨に囲まれた円筒状の器官で、軟骨の突起した部分がいわゆる「のどぼとけ」である。 |
c | 肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。 |
d | 鼻汁にはコルチゾンが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 誤 正 正 誤 |
4 | 誤 誤 誤 誤 |
5 | 誤 誤 正 正 |
【正解1】
a○
b×
「喉頭」は、「咽頭」と気管の間にある軟骨に囲まれた円筒状の器官で、軟骨の突起した部分がいわゆる「のどぼとけ」である。
c○
d×
鼻汁には「リゾチーム」が含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
問 6 血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 血液は、血漿と血球からなり、酸素や栄養分を全身の組織に供給し、二酸化炭素や老廃物を肺や腎臓へ運ぶ。 |
---|---|
b | 赤血球は、中央部がくぼんだ円盤状の細胞で、血液全体の約70%を占め、赤い血色素(ヘモグロビン)を含む。 |
c | アルブミンは、血液の浸透圧を保持する(血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ)働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。 |
d | 血液は、ホルモンを運搬することによって体内各所の器官・組織相互の連絡を図る役割がある。 |
a b c d | |
1 | 誤 正 誤 誤 |
2 | 正 誤 誤 誤 |
3 | 正 正 誤 正 |
4 | 正 誤 正 正 |
5 | 誤 正 正 誤 |
【正解4】
a○
b×
赤血球は、血液全体の「約40%」を占める。
c○
d○
問 7 血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 二酸化炭素の多くはヘモグロビンと結合し、末梢組織から肺へ運ばれる。 |
---|---|
b | 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリンが傷口で重合して、線維状のフィブリノゲンとなる。 |
c | グロブリンは、その多くが、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。 |
d | 単球は、白血球の約60%を占めており、強い食作用を持ち、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれている。 |
a b c d | |
1 | 正 正 誤 誤 |
2 | 正 正 誤 正 |
3 | 誤 誤 正 誤 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 正 誤 |
【正解3】
a×
二酸化炭素は「ヘモグロビンとほとんど結合しない」。
b×
血漿タンパク質の一種である「フィブリノゲン」が傷口で重合して線維状の「フィブリン」となる。
c○
d×
単球は、白血球の「約5%と少ないが」強い食作用を持つ。
問 8 循環器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a | リンパ液の流れは主に平滑筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。 |
---|---|
b | 脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった赤血球を濾し取って処理することである。 |
c | 心臓から拍出された血液を送る血管を動脈、心臓へ戻る血液を送る血管を静脈という。 |
d | 静脈にかかる圧力は比較的高いため、血管壁は動脈よりも厚い。 |
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(a、d)
- 4(b、c)
- 5(b、d)
【正解4】
a×
リンパ液の流れは主に「骨格筋」の収縮によるものである。
b○
c○
d×
静脈にかかる圧力は比較的「低い」ため、血管壁は動脈よりも「薄い」。
問 9 目に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 | ビタミンAが不足すると、夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。 |
---|---|
2 | 遠近の焦点調節は、主に硝子体の厚みを変化させることによって行われる。 |
3 | 透明な角膜や水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。 |
4 | 網膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集しており、視細胞が受容した光の情報は網膜内の神経細胞を介して神経線維に伝えられ、網膜の神経線維は眼球の後方で束になり、視神経となる。 |
5 | 眼球を上下左右斜めの各方向に向けるため、6本の眼筋が眼球側面の強膜につながっている。 |
【正解2】
1○
2×
遠近の焦点調節は、主に「水晶体」の厚みを変化させることによって行われる。
3○
4○
5○
問 10 脳や神経系の働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。 |
---|---|
b | 副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。 |
c | 脳における細胞同士の複雑かつ活発な働きのため、脳において、血液の循環量は心拍出量の約15%、酸素の消費量は全身の約20%、ブドウ糖の消費量は全身の約25%と多い。 |
d | 脊髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 正 |
2 | 誤 正 誤 正 |
3 | 正 誤 誤 正 |
4 | 誤 正 正 誤 |
5 | 正 正 誤 誤 |
【正解1】
a○
b×
「交感神経系」が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。
c○
d○
問 11 医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 一般に、消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象である。 |
---|---|
b | 一般に、坐剤の有効成分は、直腸内壁の粘膜から吸収され、循環血液中に入り、初めに肝臓で代謝を受けてから全身に分布する。 |
c | 点眼薬は、鼻涙管を通って鼻粘膜から吸収されることがある。 |
d | 内服薬の中には、服用後の作用を持続させるため、有効成分がゆっくりと溶出するように作られているものもある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 誤 正 誤 誤 |
3 | 正 誤 誤 誤 |
4 | 誤 誤 正 誤 |
5 | 正 誤 正 正 |
【正解5】
a○
b×
一般に、坐剤の有効成分は、直腸内壁の粘膜から吸収され、「肝臓を経由せずに心臓に至るため、吸収されて循環血液中に入った成分は、初めに肝臓で代謝を受けることなく」全身に分布する。
c○
d○
問 12 次の医薬品成分のうち、口腔粘膜からの吸収によって効果を発揮する医薬品に用いられている成分として、正しいものの組合せはどれか。
a | アセトアミノフェン |
---|---|
b | ニトログリセリン |
c | アスピリン |
d | ニコチン |
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(b、c)
- 4(b、d)
- 5(c、d)
【正解4】
a×
b○
c×
d○
問 13 医薬品の有効成分の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が早まるため、医薬品の効き目が十分に現れず、副作用も生じにくい。 |
---|---|
b | 多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、血漿タンパク質との結合は、速やかかつ不可逆的である。 |
c | 消化管で吸収される有効成分を含む医薬品を経口投与した場合、肝機能が低下した人では、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより少なくなり、効き目が現れにくくなる。 |
d | 小腸などの消化管粘膜にも、代謝活性があることが明らかにされている。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 誤 誤 |
2 | 誤 正 誤 誤 |
3 | 誤 誤 正 誤 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 誤 誤 誤 誤 |
【正解4】
a×
腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が「遅れるため、医薬品の効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする」。
b×
多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、血漿タンパク質との結合は、速やかかつ「可逆的」である。
c×
消化管で吸収される有効成分を含む医薬品を経口投与した場合、肝機能が低下した人では、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより「多くなり、効き目が過剰に現れやすくなったりする」。
d○
問 14 医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 循環血液中に移行した有効成分は、多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体、酵素、トランスポーターなどのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。 |
---|---|
b | 血中濃度はある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは吸収・分布の速度が代謝・排泄の速度を上回るためである。 |
c | 医薬品が効果を発揮するためには、有効成分がその作用の対象である器官や組織の細胞外液中あるいは細胞内液中に、一定以上の濃度で分布する必要がある。 |
d | 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度と毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 誤 正 正 正 |
3 | 正 誤 正 正 |
4 | 正 正 誤 正 |
5 | 正 正 正 誤 |
【正解3】
a○
b×
血中濃度はある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは「代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を」上回るためである。
c○
d○
問 15 医薬品の剤形に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 一般的に、錠剤(内服)は、胃や腸で崩壊し、有効成分が溶出することが薬効発現の前提となる。 |
---|---|
b | 口腔内崩壊錠は、薬効を期待する部位が口の中や喉に対するものである場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用する。 |
c | 経口液剤は、既に有効成分が液中に溶けたり分散したりしているため、服用後、比較的速やかに消化管から吸収されるという特徴がある。 |
d | チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。 |
a b c d | |
1 | 正 誤 正 正 |
2 | 誤 誤 正 正 |
3 | 正 誤 誤 誤 |
4 | 誤 正 誤 正 |
5 | 正 正 誤 正 |
【正解1】
a○
b×
口腔内崩壊錠ではなく「トローチ、ドロップ」の説明である。
c○
d○
問 16 ショック(アナフィラキシー)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 発症後の進行が非常に速やかな(通常、2時間以内に急変する。)ことが特徴である。 |
---|---|
b | 医薬品が原因物質である場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きる可能性が高い。 |
c | 生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種である。 |
d | 発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、死に至ることがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 誤 正 正 正 |
3 | 正 誤 正 正 |
4 | 正 正 誤 正 |
5 | 正 正 正 誤 |
【正解1】
a○
b○
c○
d○
問 17 偽アルドステロン症に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
体内に(a)と水が貯留し、体から(b)が失われることによって生じる病態である。(c)からのアルドステロン分泌が増加していないにもかかわらずこのような状態となることから、偽アルドステロン症と呼ばれている。
主な症状に、手足の脱力、(d)、筋肉痛、こむら返り、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ(浮腫)、喉の渇き、吐きけ・嘔吐等があり、病態が進行すると、筋力低下、起立不能、歩行困難、痙攣等を生じる。
1 | aカリウム bナトリウム c副腎皮質 d血圧上昇 |
---|---|
2 | aナトリウム bカリウム c副腎皮質 d血圧上昇 |
3 | aカリウム bナトリウム c副腎皮質 d血圧低下 |
4 | aナトリウム bカリウム c副腎髄質 d血圧低下 |
5 | aカリウム bナトリウム c副腎髄質 d血圧低下 |
【正解2】
体内に(aナトリウム)と水が貯留し、体から(bカリウム)が失われることによって生じる病態である。(c副腎皮質)からのアルドステロン分泌が増加していないにもかかわらずこのような状態となることから、偽アルドステロン症と呼ばれている。
主な症状に、手足の脱力、(d血圧上昇)、筋肉痛、こむら返り、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ(浮腫)、喉の渇き、吐きけ・嘔吐等があり、病態が進行すると、筋力低下、起立不能、歩行困難、痙攣等を生じる。
問 18 精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限らず、通常の用法・用量でも発生することがある。 |
---|---|
b | 医薬品の副作用が原因の無菌性髄膜炎は、同じ医薬品を使用しても再発することはない。 |
c | 精神神経障害では、中枢神経系が影響を受け、物事に集中できない、落ち着きがなくなる等のほか、不眠、不安、震え(振戦)、興奮、眠気、うつ等の精神神経症状を生じることがある。 |
d | 心臓や血管に作用する医薬品の使用により、頭痛やめまい、浮動感、不安定感等が生じることがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 誤 正 正 正 |
3 | 正 誤 正 正 |
4 | 正 正 誤 正 |
5 | 正 正 正 誤 |
【正解3】
a○
b×
医薬品の副作用が原因の無菌性髄膜炎は、「同じ医薬品を使用することにより再発し、急激に症状が進行する場合がある」。
c○
d○
問 19 循環器系及び泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a | 心不全の既往がある人は、薬剤による心不全を起こしやすい。 |
---|---|
b | 不整脈の発症リスクは、代謝機能の低下によって高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきである。 |
c | 排尿困難や尿閉の症状が現れるのは、前立腺肥大の基礎疾患のある男性に限られる。 |
d | 排尿困難や尿閉の症状は、多くの場合、原因となる医薬品の使用を中止するだけでは改善しにくい。 |
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(a、d)
- 4(b、c)
- 5(b、d)
【正解1】
a○
b○
c×
排尿困難や尿閉の症状が現れるのは、「前立腺肥大の基礎疾患がない人でも現れることが知られており、男性に限らず女性においても報告されている」。
d×
排尿困難や尿閉の症状は、多くの場合、「原因となる医薬品の使用を中止することにより症状は速やかに改善する」。
問 20 皮膚に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a | 接触皮膚炎は、原因と考えられる医薬品の使用を中止すれば症状は治まり、再びその医薬品に触れても再発することはない。 |
---|---|
b | 外用薬による光線過敏症が現れた場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、皮膚に医薬品が残らないよう十分に患部を洗浄し、遮光して速やかに医師の診療を受ける必要がある。 |
c | 薬疹は、あらゆる医薬品で起きる可能性があり、特に、発熱を伴って眼や口腔粘膜に異常が現れた場合は、急速に皮膚粘膜眼症候群や、中毒性表皮壊死融解症等の重篤な病態へ進行することがある。 |
d | 薬疹は、それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。 |
a b c d | |
1 | 正 正 正 正 |
2 | 正 誤 誤 誤 |
3 | 正 誤 正 誤 |
4 | 誤 誤 誤 正 |
5 | 誤 正 正 正 |
【正解5】
a×
接触皮膚炎は、原因と考えられる医薬品の使用を中止すれば症状は治まるが、「再びその医薬品に触れると再発する」。
b○
c○
d○